場所打ちコンクリート杭の施工計画書の作成について(3)

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今回も、前々回前回からの続きです。

12 鉄筋加工及び建込み方法(浮上がり防止方法を合む)

 

場所打ちコンクリート杭に欠かせないのが「鉄筋かご」。

敷地のある現場では、現地組立も行うし、そうでなければ
加工場で製作したものを現場まで都度搬入する。

 

しかも

杭の体積とほぼ同じくらいの場所を取ってしまうので、
敷地の狭い現場であれば「搬入のタイミング」と言うのは
かなり慎重に打合せを行う必要があるよね。

 

更に

杭の鉄筋かごは「溶接」して組み立てられることが多いので
どのような設備で、どこを溶接するのか?を事前に確認すべき。
下手に溶接をして鉄筋に「断面欠損」を起こしてしまえば
全くの逆効果になってしまうので十分に注意しよう。

 

13 コンクリートの打込み及び養生方法

場所打ちコンクリート杭のコンクリート打設は一般的に
「トレミー管」を杭の打設中のコンクリートに2m以上入れながら
打設を進めていくことになるので、

 

「何台打設したらトレミー管を上げるのか?」

 

を事前にシミュレーションしておくと効果的。
そして、実際の杭の打設の時に「検尺」しながら
計算値と実測値の違いを検証すると理解度が深まるよ。

 

普段は、杭工事の現場代理人に任しても良いけど
一度くらいは自分自身で比較してみると本当に効果的だよ。

 

更に

杭打設後の養生方法もしっかりと記載しておこう。
既製杭のプレボーリング埋設工法であればセメントミルクが
地上まで上がってくるので杭孔に落ちても「飲み込まれる」事は
少ないと感じるが、場所打ちコンクリート杭の場合は、
打設後すぐの杭孔に転落してしまうと非常に危険。

 

と、過去に既製杭の杭孔に落ちたことの有る私の
経験から言っておくよ(笑)。

 

14 安全対策(酸欠、有毒ガス、施工機械の転倒等)

省略。

15 公害対策(土砂の運搬によるこぼれ、ベントナイト廃液等の飛散と処理、騒音及び振動の対策等)

省略。

16 施工結果報告書内容

省略。

17 作業のフロー、管理の項目・水準・方法、品質管理体制・管理責任者、品質記録文書の書式とその管理方法等

省略。

 

つまり

場所打ちコンクリート杭の施工計画書に関して記載すべき項目は以下の通りである。

  1. 工程表(機械搬入、段取り、鉄筋加工、掘削とコンクリート打込み、機械搬出及び片付けの時期)
  2. 施工業者名、施工管理技術者名(資格証明書等、工事経歴書等)及び作業の管理組織
  3. コンクリートの計画調合表及び計算書
  4. 鉄筋の種類と規絡
  5. 地中埋設物・障害物の調査、移設、防護、撤去等の計画
  6. 施工機械の仕様の概製及び性能
  7. 施工方法(掘削精度の確認方法を含む)
  8. 杭の配置図及び施工順序
  9. 安定液等を用いる場合の調合計画及び管理方法
  10. 支持地盤の確認方法
  11. スライム(沈殿物)の処理方法
  12. 鉄筋加工及び建込み方法(浮上がり防止方法を合む)
  13. コンクリートの打込み及び養生方法
  14. 安全対策(酸欠、有毒ガス、施工機械の転倒等)
  15. 公害対策(土砂の運搬によるこぼれ、ベントナイト廃液等の飛散と処理、騒音及び振動の対策等)
  16. 施工結果報告書内容
  17. 作業のフロー、管理の項目・水準・方法、品質管理体制・管理責任者、品質記録文書の書式とその管理方法等

更に

こちらのシリーズで杭工事に共通する部分を記載しているので
合わせて読むとより理解が深まるよ。

↓  ↓  ↓

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