地質調査図のコンター図をどこまで信用して良いのか?

Sponsored Links
/* */

 

地質調査図はプロが作成したから正しい。

数年前までは私はそのように考えていた。
その時点まで地層が多少流れている場合でも、
杭長の変更もなく順調に工事を進めることが出来たから。

 

しかし

数年前に私自身がコンター図を書くはめになったことがある。
当然、地質調査の会社がボーリング調査をした結果を元に書くので
全くのデタラメではなく、支持層の深さを結んでいくという
単純なコンター図であった。

 

だけど

作成したコンター図を元に杭の長さを決定するので
間違えると実際の工程にもコストにも影響が出てくる。
すると、流れている地層を一様に片流れに描いて良いのか?
それとも、違う形状なのかが分からないのだ。

 

具体的には

30mの水平距離で、支持層が32mと36mだったら
中間地点は、単純に34mで良いのか?それとも、
限りなく32mに近いか?逆に36mに近いか?

どのようにコンター図を書くか次第で、既製杭の発注が大きく変わる。

 

そこで

地質調査のプロに聞いてみたら、返ってきた回答は

「今までの経験を基にした『勘』です」

とのことだった。

 

結局、地下何mという状態を自由に見て回ることが出来ないので、
「経験」と「勘」にある程度頼らざるを得ないのは
理解できる。だから、「確実に大丈夫」とは言えないらしい。

 

だからと言って、設計図の杭長にケチは付けられないが
支持層が流れている場合は追加で試験堀を行うように
設計者や工事監理者などと相談することをオススメするよ。
既製杭の場合は、杭長に変更が出ると工程にも大きく
影響を及ぼすからね。

 

これは

今まで全く疑っていなかったものも、実は間違っている
可能性はあると、私自身が身をもって体験して感じたことだよ。

 

つまり

地質調査図のコンター図をどこまで信用して良いのか
については、地質のプロが作成しているので大きくは
違っていないとは感じるが、支持層が流れている場合は、
本当にコンター図に記載された位置で変化しているのか?
は実際のところは誰にも分からないのが実情。

 

だから

支持層が流れている場合は追加で試験堀を行うように
設計者や工事監理者などと相談することをオススメするよ。
既製杭の場合は、杭長に変更が出ると工程にも大きく
影響を及ぼすからね。

 

そして

支持層が予想より変わってしまった場合は、
こちらの記事を参考にしてね。

↓  ↓  ↓

  • コメント: 0
banner11

Sponsored Links


関連記事

  1. 知っておいて損はない杭工事の選定の3つのポイントとは?

  2. 梁主筋端部に定着板を使用した場合のメリットとデメリットとは?

  3. ガス圧接有資格者はどこで経験を積むのだろうか?という想像

  4. 鋼管杭、H型鋼杭が高止まり・低止まりした場合はどうする?

  5. 最上階の柱の鉄筋の端部のフックは四隅で良いのか?全数必要か?

  6. 杭基礎の底辺のかぶり厚さはいくつ?どこから測定するの?

  7. 鉄骨工事計画図の作成時の3つのポイントとは?

  8. 山留め工事を行なう上で知らないでは済まされない安全知識とは?

  9. 杭工事の工程写真の撮影枚数や立会頻度はいつ決めるべきか?

コメント

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

プレゼント付無料講座開催中

kouza
仮設 syoseki

プロフィール

myImage

作者:TM


私の職業は「建築現場の現場監督」。
何だかんだで15年働いている。
その15年分のノウハウを若い現場監督さんのために、全て暴露しくよ。

なぜ、キツイ建設業界で働き続けているのか?
その秘訣がしりたいあなたは
今すぐこちらをクリック

↓ ↓ ↓

詳しいプロフィールはこちら


あっ、
ただし「社外秘」や「会社独自の技術」じゃ無いよ。
あくまで、「私個人の感じる本音」だよ。

最新記事・おすすめ記事

  1. 鉄骨工事の中で自然と行われている「環境的な配慮」とは?

    2023.04.10

  2. 鉄骨の製品検査に工事監理者さんを連れていくのは当たり前なのか?

    2023.04.03

  3. 鉄骨工事の工事現場施工要領書に関するチェックのポイントとは?(…

    2023.03.27

  4. 鉄骨工事の工事現場施工要領書に関するチェックのポイントとは?(…

    2023.03.20

  5. 鉄骨工事の工事現場施工要領書に関するチェックのポイントとは?(…

    2023.03.13

  1. 一級建築士の資格勉強を始める時期はいつからか?という悩み

    2020.08.07

  2. 在宅勤務になり建築現場に配属されない時の学習方法は?という悩み

    2020.04.20

  3. 最上階の梁の定着は一般解の梁と何が違うのか?

    2019.02.15

  4. TMです。新年明けましておめでとうございます。【悩める建設マンへ】

    2019.01.01

  5. 工事写真をスマホで管理する時代が到来!Photo Manager(2)

    2017.10.09

人気記事ランキング

月間週間デイリー

ブログランキング

にほんブログ村 住まいブログ 現場監督へ