基礎と柱のかぶりが違うから私が気に入らない件とは?

Sponsored Links
/* */

 

「この計画だと目一杯面積を有効に使えます」

「よし!この計画で進もう。ところで構造は納まるのかな?」

「はい、基礎を偏心させれば大丈夫です」

建物の基本計画の場面に同席しているとこのような会話を時々聞きます。
実際に、免震構造などでなければ基礎を偏心させることで構造的に
納まってしまうことが多いのが現実です。

 

では

私は一体何が気に入らないのか?

についてですが、最初に結論を言ってしまうと

「基礎を偏心させることによって柱と基礎が同面になること」

 

もう少し具体的に言うと

「柱と基礎が同面になることによる鉄筋の納まり」

が気に入らないのです。

 

例えば

基礎のかぶり厚さが70mmで、柱のかぶり厚さが50mmの場合だと、
通常考えれば基礎の鉄筋位置より柱の鉄筋位置の方が
外側に配置されることになります。

 

しかし

私の感覚からすると構造的な力の流れは、上部構造の力が最下階の柱に伝わり、
その柱から基礎へ伝わり、最終的には基礎から杭へ伝わって支持層へ伝わります。

 

だから

基礎と柱は躯体形状から判断すると基礎の中にギリギリ納まってますが

「柱の鉄筋は基礎からはみ出ているじゃないか!」

という納まりになっているのです。

 

仮に

柱と基礎が50mmずらして配置されていれば躯体も鉄筋も
何の問題もなく納めることが出来るのです。

 

だけど

冒頭の会話のやりとりの中ではその様な事まで検討されていませんけどね。
以上、私の気に入らない件でした。

 

つまり

基礎と柱のかぶりが違うから私が気に入らない件とは、
基礎と柱を同面で納めた場合に、柱の鉄筋が基礎の鉄筋より
外側に出てしまうことです。

基本的には、柱に掛かる建物の荷重は基礎が受け止めてくれる。
と言うのが力学的に正解であると私は考えていますが、
鉄筋で言えば柱の方が基礎より外側に配置されているので
いまいち納得がいかないのです。

 

更に

納得がいかないことはそのままにしておいてはダメなので、
必ず質疑にして工事監理者さんの確認はとっておきますけどね。

 

あっ!そうそう。

設計事務所への質疑の仕方について過去にこんな記事も書いているので
合わせて読むと理解が深まりますよ。

↓  ↓  ↓

  • コメント: 0
banner11

Sponsored Links


関連記事

  1. 地下水位の高い地域の基礎工事は水替え費用をけちるな

  2. 場所打ちコンクリート杭で品質上問題になる4つのポイントとは?(2)

  3. 普通セメントは通常何をさすのか?また早強セメントって何?

  4. 複数本並んだ長尺物を継ぎ足す場合の原理原則とは?

  5. 鉄骨工事の工場製作要領書に関するチェックのポイントとは?(4)

  6. 乗入れ構台を計画する前に検討するべきたった1つのこと

  7. 型枠工事の構造計算の基本のキを理解して最低限の事故を防ごう!

  8. 柱と梁のパネルゾーンの考え方で間違えてやすい考え方と失敗例とは?

  9. 柱筋の脚部の折り曲げ長さが150である意外な理由とは?

コメント

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

プレゼント付無料講座開催中

kouza
仮設 syoseki

プロフィール

myImage

作者:TM


私の職業は「建築現場の現場監督」。
何だかんだで15年働いている。
その15年分のノウハウを若い現場監督さんのために、全て暴露しくよ。

なぜ、キツイ建設業界で働き続けているのか?
その秘訣がしりたいあなたは
今すぐこちらをクリック

↓ ↓ ↓

詳しいプロフィールはこちら


あっ、
ただし「社外秘」や「会社独自の技術」じゃ無いよ。
あくまで、「私個人の感じる本音」だよ。

最新記事・おすすめ記事

  1. 鉄骨工事の中で自然と行われている「環境的な配慮」とは?

    2023.04.10

  2. 鉄骨の製品検査に工事監理者さんを連れていくのは当たり前なのか?

    2023.04.03

  3. 鉄骨工事の工事現場施工要領書に関するチェックのポイントとは?(…

    2023.03.27

  4. 鉄骨工事の工事現場施工要領書に関するチェックのポイントとは?(…

    2023.03.20

  5. 鉄骨工事の工事現場施工要領書に関するチェックのポイントとは?(…

    2023.03.13

  1. 一級建築士の資格勉強を始める時期はいつからか?という悩み

    2020.08.07

  2. 在宅勤務になり建築現場に配属されない時の学習方法は?という悩み

    2020.04.20

  3. 最上階の梁の定着は一般解の梁と何が違うのか?

    2019.02.15

  4. TMです。新年明けましておめでとうございます。【悩める建設マンへ】

    2019.01.01

  5. 工事写真をスマホで管理する時代が到来!Photo Manager(2)

    2017.10.09

人気記事ランキング

月間週間デイリー

ブログランキング

にほんブログ村 住まいブログ 現場監督へ