型枠工事の施工計画書の本音と裏側(2)

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前回は、コンクリート工事の施工計画書の全7項目のうち
1~2項目までをお伝えしました。
最初から読みたいあなたはこちらからどうぞ。

今回は続きからお伝えします。

 

3.型枠緊張材の種別及び緊張材にコーンを使用する箇所

 

型枠の緊張材を何をどのように使用するか?というのは、
あなたが住んでいる地域の種類が全国同じように使われているか?
と言えば決してそうではありません。

 

例えるなら

「秘密のケンミンショー」で地元の名物や方言が全国共通だと
思っていたら全く違ったという状況に近いでしょう。

 

しかし

別に、あなたの地域で使っている材料の組み合わせが悪いわけではなく、
そのままを記載すれば良いと感じていますが、実際には
「使用材料には地域差がある」という認識があれば良いです。

 

なぜなら

設計者さんや工事管理者さんはあなたの地域だけで仕事しているとは
限らないので、どこかで会話がおかしくなる事もあるかも知れないからです。

 

また

コーン(Pコン、木コン)は、打ち放し面や補修した上に仕上げする
というような場合に普通に使用されますが、脱型時に出来る
コーン型の凹みが「断面欠損」として扱われるためコーンの厚みの
20mm分断面を割り増しすることを要求される場合があります。

 

だから

わざわざ「コーンを使用する箇所」と記載してあるのかな。
と個人的に感じました。

 

4.コンクリート寸法図

 

こちらは、躯体図を入れるか?を確認すれば良いですが、
施工計画書を作成する時点で躯体図が確定していないと感じるので
協議するなりして無しでも良いと感じますよ。

 

5.基準部分の型枠組立図

 

基準部分の型枠組立図を1パターン作成しておくというのは、
今後の現場でも転用して使える財産にもなるので
一度作成しておくことを強くオススメします。

 

その時に

各緊張材(根太、大引など)のピッチについては
現場の条件で変わるので、変更がしやすいように工夫しておくと
より使い回しが効くデータとなるので効果的ですよ。

 

更に

必要に応じて求められたら、根太ピッチなどを計画した根拠資料として、
型枠の構造計算書を添付しておけば良いでしょう。

 

6.型枠材取外しの条件

 

建築現場において、型枠材の取り外しを材齡で管理するような
ゆったりとした工期の現場はほぼ皆無だと感じるので、
型枠材取り外しの条件は強度確認によるはずなので、
柱、壁の場合は5Nと梁、スラブは設計基準強度以上と
記載しておけば良いです。
また、時期がくれば詳しくお伝えします。

 

7.はく離剤使用の有無

 

マンションなどの同じようなプランが何回も繰り返す建物では
型枠材は「転用が命」となります。

 

そして

転用回数を増やすためには「はく離剤」をせき板に塗布して、
打設後に型枠がコンクリートから剥がれやすくします。

 

しかし

はく離剤を使用したコンクリートの上にタイルなどを張る場合は
はく離剤の種類によって不具合などを起こす要因になるので
出来るだけ「植物性」のはく離剤を使用するようにしましょう。

 

つまり

型枠工事の施工計画書に記載すべき事項とは

  1. 型枠の準備量
  2. ○ 型枠の材料
  3. ○ 型枠緊張材の種別及び緊張材にコーンを使用する箇所
  4. コンクリート寸法図(スケルトン、コンクリート躯体図、コンクリートプラン)
  5. 基準部分の型枠組立図
  6. ○ 型枠材取外しの条件(材齢又は構造計算により安全を硫認する場合)
  7. はく離剤使用の有無

〇は品質計画作成時に考慮すべき項目

 

そして

これらの項目に追加して型枠工事は支保工などの計算書を
添付しておかないと型枠の要求品質を満たすための根拠にならないので
必ず添付するようにしておきましょう。

 

えっ?

どうやって支保工の計算をするのか?だって?
それならこちらのページがとってもオススメですよ。

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