丹下健三が設計した広島平和記念資料館を建築屋として思うこと

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明日8月6日は広島に原爆が落とされた日。

広島で現場をしていると、毎年8月6日の8時15分にサイレンがなり、
現場として黙祷をするのが恒例である。

 

しかも

今年はオバマ大統領が広島平和記念公園に訪れるなどの
歴史的なイベントも行われて世界中から注目を浴びている。

 

そこで

私はテレビで平和記念資料館の映像を見て、
改めて感じたことがあったので今回はお伝えする。

 

それは

平和記念資料館って今でも圧倒的な存在感である。

ということである。

今でも実際に平和記念資料館を見ると「スゲー建物」だ。
と感じてしまうのである。

 

なぜなら

1つは、故人丹下健三さんの設計デザインの偉大さである。

私が大学の頃に、何かのフォーラムで平和記念公園の
デザインコンペの資料を見たことがある。

その中には、コンペで優秀賞をとった丹下健三さんの作品をはじめ、
次点の人などの数点の作品も紹介されたが、失礼を重々承知で言うと、

「2位以下の作品って、大学の課題レベルじゃない?」

と言う印象を持ったのである。

 

それだけ

戦後10年も経っていない時代のコンペでの丹下健三さんの提案力は、
群を抜いており、日本のその他の人のレベルの低さを、
まだまだ建築の「け」の字も分かっていないようなヒヨッコの学生にも
分かる圧倒的な差だった。

ということだけは今でもハッキリと覚えている。

 

そして

1955年の開館から、60年以上経過しても建物として
使用されているということは、建築を施工するものにとって
本当に「施工者冥利につきる」と感じている。

 

それだけ

建物を造ったりする建設業という仕事は、
将来に渡って自分の手がけた物が残る可能性が高い。
他の業種にはない、職業であると感じている。

 

だから

自分がお年寄りになっても、自分の孫達に

「この建物はおじいちゃんが造ったんだよ」

と自慢できる可能性が高いのが
建設業の1つの魅力ではないだろうか?

 

でも

平和記念資料館のように、きちんとした仕事が行われた
結果で60年後も、人々に感動を与えられる建物になっているか?

欠陥だらけで、とても60年も耐えることが出来ないような
建物にしか成らないのか?

という分岐点は、私は現場監督という職業についている

あなた次第では無いのか?と考えているよ。

 

つまり

施工者として50年後も100年後も、自分の手がけた物件が
残っていれば非常に嬉しいことだし、出来れば綺麗な状態で
残せるように1つ1つの仕事をしっかりとこなして行くことが大切だよね。

今回の記事をキッカケにして何か感じることが有れば嬉しいよ。

↓  ↓  ↓

広島平和記念資料館

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