夏から秋にかけては台風シーズン。
でも
現場には台風が近づいて欲しくないのが本音。
台風がくると現場でやることがとんでもなく増えるから。
そして
今回の記事は、台風養生って何?という初心者に向けて
書くので、何度も台風養生を経験している人は読み飛ばして欲しい。
と言っても、今回から全4回の連載企画になっている。
なぜ
わざわざ台風養生を経験したこと無い人向けに書くかというと、
台風養生を行なう時は、上司たちは気が立っていることが多い。
ピリピリしたムードの中で、あなたが超基本的な質問を行なうと、
上司の怒りをかう可能性が非常に高いから。
まだ経験したこと無い事で怒られるのは割にあわないよね。
まずは
足場の倒壊を防ごう。
あなたは「今日は突風が吹きました」というニュースで
足場が倒壊しているシーンを見たことは無いかな?
足場が道路上へ「ガシャーン」と倒れて周囲の建物や車を
破壊しているシーンをね。
もしも
足場を倒壊させてしまうと、物だけではなく人命を奪いことにもなるし、
周囲の建物を壊してしまうと信用も失ってしまうことは間違いない。
更に
足場を倒壊させてしまうと、
- 倒壊した足場の撤去
- 足場の復旧
- 被害を与えた建物や車などへの対応
- 被災した人への対応
- ニュースになる場合は報道対応
- 警察や監督署などへの対応
- 企業先への対応
などの「途方も無い労力」を費やすことになるのは
明らかなので、絶対に避けたい事項である。
だから
まずは、「壁つなぎ」の確認をしよう。
実際には、足場の計算で定められたピッチで、
しっかりと壁つなぎが設置されているか?
設置されている壁つなぎのクランプなどが
しっかりと固定されているのか?
を最上階から順に確認しておりていこう。
台風の影響を受けやすいのは、下階より上階の方が
大きいので、影響の大きな所から重点的にチェックすると効果的。
もしも
壁つなぎが1本抜けていたら、抜けた壁つなぎに隣り合う壁つなぎの
負担面積が、抜けた分の壁つなぎが本来負担するべき面積の半分が、
増加するために許容耐力以上になってしまうことがある。
すると
壁つなぎが風荷重に耐え切れずに抜けてしまうと、
今度は耐え切れなかった隣の壁つなぎにより大きな負荷がかかり、
あとは数珠つなぎに崩壊していくというメカニズムで、
一気に足場の倒壊へと進んでいくので、必ず壁つなぎは確認しよう。
次に
外部足場にメッシュシートを貼ってある場合は、
特に最低限壁つなぎのある解までは、剥がすか絞ること。
絞り方は、三角だったり、真っ直ぐだったりするけど
出来るだけ風の当たる面積の少ないほうが被害が少なくるのは分かるよね。
そして
メッシュシートでなくて、ネットで外部養生を行っている場合は、
シート養生を行わなくても良いよ。理由は、シートの充填率が、
メッシュシートに比べてネットの方が圧倒的に低いから。
空隙率の多い養生材の方が風の影響を受けないということ。
更に
サッシの取り付いていなくて建物の内部を通して風が通り抜ける階まで
メッシュシートを絞るべきだ。と言う人と、そこまでは良いと言う人がいるので、
上司をしっかりと相談して決めていこうね。
ここらへんで今回は終わり。
続きはまた明日。
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