地中梁の打ち増し部の鉄筋の端部は定着する必要があるのか?

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「この梁のふかし筋は柱に定着していないけどダメじゃないのか?」

と、現場をふらっと見に来ていた関係者の人に言われたことがあります。
結果的には現状で問題なかったのですが鉄筋屋さんや工事監理者で
見解がたまに分かれるのが

「地中梁のふかし筋(増打ち)部における主筋の定着の有無および方法」

です。ちなみに、私の過去の経験からいうと以下のパターンでした。

  1. 梁のふかし筋の主筋の端部は切りっぱなし(定着なし)
  2. 梁筋へアンカー定着(柱筋とは縁をきる)
  3. 柱筋へのみこみ定着

 

実は

1~3にはそれぞれ構造設計者の考え方が表れていると私は考えてます。
大抵の場合は構造特記仕様書に記載されています。

 

例えば

3は、梁の主筋と同じ様に柱に定着させることで梁と増打ち部を
一体化するように考えているのでしょう。

2は、梁の付加し筋が柱に定着することで、実質的な柱の長さが減り
「短柱」扱いになって構造上不利に働くことを懸念していると感じます。
その為、柱と梁の増打ち部の境目にはエラスタイトを入れて
構造上の縁を切ったこともありました。

1は、きっと2と3の中間の考え方なのだろうと想像します。

 

ここで

なぜ、私がタイトルを「地中梁」と限定したかというと、
梁の増打ち高さが地上部の一般梁に比べて比較的大きいからです。

 

例えば

1階のスラブが構造スラブであれば地中梁に取り付きますが、
土間スラブの場合は、地中梁の上をふかして、増打ち部に対して
スラブが取り付く納まりであることが多いので床段差などかあると
300程度の増打ち高さになったりするからです。

 

また

鉄筋コンクリート造配筋指針・同解説第5版 [ 日本建築学会 ]」の該当部分を確認して下さい。

 

(2)柱・梁の軸方向補強筋の配筋法を解説図3.15に参考として示す.柱・梁の打増し部の軸方向補強筋は正規の定着の必要はないが,ひび割れ防止も兼ねて20d程度定着する.ただし,打増し部に構造耐力上主要な耐力壁などが取り付く場合は設計図書に別に指示する.

[注]

(1)打増し部に構造耐力上主要な耐力壁などが取り付く場合は設計図書に特記する.

(2 )— と配筋してもよい.

解説図3.15 柱・梁の打増しコンクリート補強筋

 

このような考え方もあります。

 

だから

「前の現場を参考にとりあえず同じにしておけばいいや」

という訳にもいかないので、1度設計図書を確認しておいて下さいね。

 

つまり

梁の打ち増し部の鉄筋の端部は定着する必要があるのかについては、
軸方向の補強筋(主筋方向)については定着の必要はないですが、
ひび割れ防止の観点から20d程度定着する場合が多いです。

 

また

打増し部に構造耐力上主要な耐力壁などが取り付く場合は、
設計図書に定着寸法が記載されることが多いので確認しましょう。

設計図書に寸法が明確に記載されている場合には、設計図書優先になるので
設置忘れがないようにしないといけないですからね。

 

あっ

あなたはきちんと自分の担当の図面を確認している?
こちらの記事の内容は図面チェックだけでなく、大きな現場の
実際の品質管理でも起こる可能性が非常に高いので
合わせて読むことをオススメしますよ。

↓  ↓  ↓

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