鉄骨の製品検査に工事監理者さんを連れていくのは当たり前なのか?

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「今度鉄骨の製品検査が有るのですが日程いつにしましょうか?」

と9割の鉄骨造の現場では工事監理者さんに問い掛けているでしょう。

 

そして

工事監理者さんが始めから「行かない」というスタンスの人でない限り、
他の材料は別にしても、鉄骨くらいは立ち会いに行くことが多いです。

 

しかし

実は、鉄骨の製品検査は工事監理者さんの立ち会いは「必須ではない」のです。

原則として、製品検査は、施工者と製造業者の検査結果を工事監理者さんが
判断するものなので、直接立ち会いに行く必要は無いのです。

 

では

一体なぜ鉄骨の製品検査に工事監理者さんが行くのでしょうか?

 

まず

建築工事監理指針には、ただし書きとして

必要に応じて実際の製品に対して直接検査を行う

と記載されているので、ほとんどのケースは「必要に応じて」いるのです。

 

そして

私が考えている1番大きな理由は

工事監理者さんが立ち会うことが、工事監理者にとっても施工者にとっても
「都合が良い」と考えているからです。

 

具体的には

工事監理者さんの立場とすると、鉄骨造の建物で鉄骨は「1番主要な材料」
なので、他の材料については施工者任せにしても鉄骨だけは立場上
「直接確認した」という形をとる事が「監理しています」と施主さんに
アピールするためには外せない外せない要素となるはずです。

 

逆に

施工者の立場としては、工事監理者さんに立ち会ってもらって
「お墨付き」を貰うことが、今後の工事を進めていく上での「安心材料」
になることは間違いないでしょう。

 

だから

鉄骨の製品検査の立ち会いは、お互いの立場の利害が一致する為、
欠かすことの出来ないイベントになっているのでしょうね。

 

最後に

建築工事監理指針(令和元年版上巻) [ 国土交通省大臣官房官庁営繕部 ]
の該当部分を確認して下さい。

P.523

(8) 鉄骨製作業者と受注者等が実施する検査内容等は、次のとおりである。

(ア) 鉄骨製作業者の社内検査

工場製作要領書・工事現場施工要領書に記載した計画に基づき、工場製作・工事現場施工の各工程と完了時に自主的に社内検査を実施し、検査の結果を記録して、受注者等に報告する。

(イ) 受注者等の中間検査・受入検査

鉄骨製作業者の社内検査結果の報告を受け、検査成績書の内容確認と抜取りによる製品と施工結果の現物検査を実施する受入検査を行い、合格したものを受け入れる。受入検査の結果を記録し監督職員に提出する。

なお、最終の製品となってしまってからでは検査できない項目については、各製作工程途中で検査が終了していなくてはならない。このような検査を中間検査といい、社内検査、中間検査、 受入検査の 3種類の検査で、製品の品質が確保される。

(9) 監督職員の検査については、受注者等が作成した受入検査成績書の内容を確認し、適否を判断することが原則であるが、必要に応じて受注者等の受入検査時に実際の製品に対して直接検査を行う

 

つまり

鉄骨の製品検査に工事監理者さんを連れていくのは当たり前なのか?
という疑問に対しての答えは、原則として「製作工場と施工者」が確認する
というのが建築工事監理指針で記載されているのでセオリーなのだが、
「必要に応じて」工事監理者が直接確認するとも記載されています。

 

しかし

現実には、建物の主要構造部である鉄骨については、工事監理者さんが
「行かない」という場合を除けば、声を掛けて直接確認して貰った方が
お互いに「安心」出来るというのが本音だと私は感じていますよ。

 

更に

工事監理者さんと一緒にあなたが製品検査にいく場合はこちらの記事に
書かれている事を意識すると、より良好な関係を築くことが出来る
チャンスだと私は考えているので、是非確認しておいて下さね。

↓ ↓ ↓

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