「手抜き工事!生コン車に水を加えて打設!」
という様な写真付きの記事を10年以上前に見た記憶があります。
その写真は隣のマンションの上階から撮影されていて、生コン車の運転手が
投入口から水を入れている写真でした。
現在では、スマホで動画を撮影してSNSにアップからの拡散という
流れが一般的になってきているので「いつ誰が見ているか?」わかりません。
誰に見られても言いように普段から気を付けておかなければいけませんね。
そして
今では生コンに水を加えるという行為は無いと考えています。
だから、わざわざ記事にする必要も無いと考えていました。
しかし
「なぜコンクリートに水を加えてはイケないの?」
という理由をあなたは答えることが出来るでしょうか?
せっかく「ダメ」な事は分かっているなら、ついでに「ダメな理由」を
知ることで理解度は圧倒的に上がりますからね。
ここで
「コンクリートの品質が低下するからでしょ!」
と考えたあなたは「△」です。確かに、コンクリートの品質は低下しますが、
もう少し具体的に答えて欲しいなと考えています。
例えば
「コンクリートに水分が加算されると水セメント比が大きくなって、
強度低下をまねく原因になる」
「コンクリート中の水分が多くなると、乾燥収縮などでクラックが
発生しやすくなり維持管理上よろしくない」
などの知識と合わせて覚えておくことで、自分の中で「納得」しやすくなる
と私は考えていますよ。
最後に
「建築工事監理指針(令和元年版上巻) [ 国土交通省大臣官房官庁営繕部 ]」
の該当部分を確認して下さい。
P.409
(2) コンクリートは、所要のスランプ、強度、 耐久性が得られるように材料の調合割合を定めている。スランプが少し小さいからといって工事現場内の運搬時に水を加えると、水セメン卜比が大きくなって所要の強度や耐久性が得られなくなる。したがって、運搬及び圧送の際には絶対に水を加えてはならない。
つまり
打設時にフレッシュコンクリートが固くても絶対にしてはイケない事とは?
ミキサー車に「加水」して見かけのワーカビリティーを良くして打設する
という事で、単純に水セメント比を大きくすることで強度低下を起こすからです。
と言っても、現在では安易に水を加える生コン車の運転手はいません。
現在では誰がどこで見ているか分かりませんし、SNSなどにアップして
拡散してしまえば誰にも止めることは出来ませんからね。
更に
報道されてしまえば、会社としての信用も失墜していまいますし、
社内的には「犯罪者扱い」される可能性もありますからね。
ちなみに
犯罪者と言えば、あなたにも「前科」がつく可能性は十分にある。
という事をこちらの記事でお伝えしているので是非確認して下さいね。
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