前回は、鉄骨工事の工場製作要領書の全10項目のうち
4~5項目までをお伝えしました。
最初から読みたいあなたはこちらからどうぞ。
今回は続きからお伝えします。
6 ●使用材料の名称、規格、製造所及び使用箇所
使用材料の規格、使用場所などの一覧表は製作工場の方で作成しますが、
あなたが確認しておくべき事は
「今回の現場ではどんな材料が、どこに使われているか?」
例えば
鉄骨の柱にBCP材が使用されているのか?BCR材までで済むのか?
だけでも、発注までの期間が数ヶ月違ってきます。
「前の現場では4ヶ月前に発注すれば良かったらから、今回も同じで良いや」
と考えていると、気付いた時には「時既に遅し」になっている
危険性があるので、先程の工程の件と合わせて良く確認しておくことを
私はオススメしますよ。
7 ●工作・溶接(加工・組立・溶接の製作手順、開先形状、溶接工法等)
この節では実際の製作工場での製作過程が記載されています。
取り立てて言うところはないとは感じますが、どの様な手順で
各部材が製作されているのか?その時にどんな機械を使用して製作させるか?
については知識として知っておくと、現場で実際に納品された部材の
見方が変わってくると私は感じますよ。
また
製作の手順が頭の中にあると、あなたの現場でもしも加工が
複雑な部材があった場合でも製作工場の人間と建設的な話ができるので
あなたの信頼はきっと上がるはずだと私は考えていますよ。
8 ●品質管理・検査計画 (管理・検査項目、方法、管理値、不具合処置方法等)
「工場に製品検査に行った時にあなたは何を確認した良いか?
きちんと理解していますか?」
と言われて胸をはって「大丈夫」と答えられないあなたは
この項目に書いてあることを一度で良いから目を通しておきましょう。
ここで
そうは言われたものの結局、目を通さずに製品検査に行く人は
道中や検査後の食事など他の楽しみがあるのでしょう。
別に
管理方法や検査項目などを製品検査時に細かく確認する必要は
私は無いと考えていますが、製作工場としてどんな確認・検査を
行っているか?くらいは目を通しておいた方が相手に対しても
失礼に当たらないし、あなたの発言に対しても耳をしっかりと
傾けてくれると私は考えていますからね。
だから
直接あなたが関わらない、製作工場の品質管理項目や検査項目を
何となくでも理解しておくことが協力会社と信頼関係を築くうえで
意外と必要な事だと私は考えていますよ。
今回はこのあたりでおしまいです。
また次回。
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