悪天候だからと言って、
あなたは簡単にクレーン作業を止めさせられるかな?
せわしなく現場を動き回る作業員さんたち。
迫り来る工期と、作業変更に伴う途方もない労力。
考えただけで頭が痛くなる様な状況を目の前に、
いさぎよく「中止」を決断できる人は多くはないはず。
しかし
あなたが作業を中止しなかったがために
作業員さんが死亡してしまったら。
一体、あなたはどのように感じるだろうか?
今回は
そんな私の偶然、危機一髪の話をお伝えする。
それは
ある夏の日の出来事だった。
私の現場は鉄骨工事の真っ最中、作業員さんがせわしなく動いていた。
すると
遠くの方から雷鳴が聞こえてきた。
でも、まだ現場は晴天のまま。作業は継続していた。
次第に、雷鳴が聞こえてきた方の空が曇ってきた。
「夕立かな?」と私はひそかに呟いていた。
それから
少しずつではあるが、雷の光ってから音がなるまでの間隔が
短くなってきていたが、まだ現場からはずいぶん離れていた。
しかし
雷鳴の間隔が短くなってきて、胸騒ぎを覚えた私は
作業員さんたちに「作業中止」の打診をした。
なぜなら
周りにこれといって高い建物がない状態でクレーンの
ブームが延びていれば危ないと感じたから。
でも
現場は、まだ雨も降っていないし悪天候でも何でもない。
当然、みんなからは
「まだまだこのくらいは大丈夫」
という答えが返ってきたが、それでも半強制的に作業を中止した。
そして
作業員さんたちがブツブツ言いながら休憩室でなだめていたその時、
「ピカッ、ドカーン!」
と、現場から数百メートルの地点に雷が落ちたのだ。
しかも、作業中止したわずか5分後のことだった。
休憩室は、雷鳴に反して静まり返っていた。
きっと、そのまま作業をとしていたらどうなっていたか?
を、個々に想像していたに違いない。
「良かった…」
と呟いた私の言葉に、その場にいた全員が頷いたのだった。
つまり
私が悪天候でクレーン作業を中止して良かったと感じたことは、
作業を中止した5分後に、雷が近くで落ちたこと。
「あの時に中止しておけば良かった」
と後悔しても遅いからね。私も後悔したくないから、
自分の中でヤバイと感じたら作業を中止するようにしているよ。
自然の力には勝てないなと悪天候時にはいつも無力さを感じるね。
更に
現場での事故を防ぐには「小さな気づき」が大切。
先程の雷の話も雷鳴の動きを気にしなかったら大事故につながっていた。
だから、気付く事って非常に大切なのでこちらの記事も合わせて読んでね。
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