鉄骨工事は仮設も本設?甘く見ると命も品質も危ない理由とは?

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「仮設」という言葉を聞くと、どうしても「本設」に比べて
安易に考えてしまう。という事はありませんか?

きっと、9割の人は「そうだね」とうなずいてしまうのではないでしょうか?
これは、私は人間だから仕方ないことだと考えています。

 

ただし

建設の現場では「仮」という言葉には非常に濃淡がある
とも考えています。

本当に、「とりあえず、何も根拠ないけど」仮定している「仮」や、
「多分使わないけど一応ね」と設定してる「仮」など、薄い「仮」
もあれば、「ほぼ決定」という濃い「仮」もありますよね。

今回取り上げる「仮」は、ほぼ本設という非常に濃い「仮」
だと思って読んでください。

 

理由は2つあります。

 

1つ目は

仮設用の部材と言えども、溶接する相手は柱などの構造上
重要な部材なので、施工の仕方が悪いと本体鉄骨に重大な
悪影響を与えてしまう可能性が高いです。

 

具体的には

安易にスポット溶接などを行ってしまうと、ショートビード等の
欠陥を生じさせてしまうという事です。

本体の鉄骨に悪影響を与えておいて

「仮設なんで…、勘弁してください」

と言えるのかと言われると「NO」ですよね。

なので、有資格者にて本体鉄骨と同じような施工品質で溶接するか?
仮のプレートを予め溶接しておいて、その後の仕上げ作業では、
その仮のプレートに部材を溶接することで、直接母材に悪影響を
与えない等の措置を取っておくことが大切です。

 

2つ目は

安易に溶接すると、仮設用の部材そのものが脱落などする危険性が有り
その場合、墜落事故などの重大災害につながる可能性が高いからです。

ご想像のとおり、鉄骨が組みあがった後の状態というのは、高所作業の
オンパレードなので、安全設備に文字通り「命を預けて」います。

 

仮に

仮設ピースの1つが脱落した時を想像してみて下さい。
目を覆いたくなるような惨状しか待っていないですよね…。

だから、仮設のピースも事前に鉄骨の製作図に記載しておいて、
工場でしっかりと取付けてもらう事が非常に大切です。

 

最後に

建築工事監理指針(令和7年版上巻)」の該当部分を確認して下さい。

P.548

7.3.9 仮設用部材の取付け等

仮設用部材のほか、設備関係、コンクリート・鉄筋関係、内・外装関係等の付属金物類や付属金物を後付けするための金物類の取付けには主に隅肉溶接が用いられるが、この隅肉溶接は「仮付け溶接」と称されることが多く、安易に施工されがちである。

したがって、その取付けは作業環境が悪く溶接品質の確保が困難な工事現場を極力避け、可能な限り鉄骨製作工場で行う。ただし、製品完成後に鉄骨製作工場の屋外滞貨場で溶接する場合には、工事現場の作業環境とほとんど変わらない。それを避けるためには、製作工程に合わせた適切な時期に付属金物類の取付け要領を決定し、本体の工場製作と同時に付属金物類の取付けを行うことが必要である。このために、仮設用部材・付属金物類の取付けに関しては、施工図・工作図の作成段階に必要なものを盛り込んでおく必要がある。

やむを得ず工事現場で溶接する場合も、原則として、JIS Z 3801 又は JIS Z 3841の有資格者が従事し、ショ ートビードを避けるほか、外観検査の実施等、主要部材の溶接と同等の品質が得られるように施工することが必要である。

 

つまり

鉄骨工事における仮設用の部材は、本設の部材と同様に施工しないと
以下の2点において不具合を生じさせる危険性が高いです。

  1. 本体鉄骨に対してショートビードなどの品質的な欠陥を生じさせる。
  2. 仮設の部材が脱落等を起こすと、部材の落下、作業員の落下などの人命に多大な影響を与える事故に直結する可能性がある。

 

もしも

仮設用の部材が落下して、死亡事故になってしまった場合、
あなたはきっと「後悔」するはず。でも、そんな事態にはなりたくない。

すると、普段からの意識づけって非常に大切になってくるので
こちらの記事も合わせて読んで、j品質も安全も無事故で終われる
ように頑張っていきましょう。

↓  ↓  ↓

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