枠組足場には労働安全衛生規則の第571条の5に
最上層及び五層以内ごとに水平材を設けること。
とある。
しかし、水平材って一体何を指すのだろう?
単管パイプを回す必要って有るのだろうか?
という疑問を昔持ったことがある。
なぜなら
ちょうど入社して5年位経っていた頃だったけど、
それまで、一度も枠組足場で5層おきに水平つなぎの
単管パイプを設置したことが無かった。
でも
その時の所長に、
「いや、5層おきに必要なんだから設置しろ」
と言われてしぶしぶ設置したことがある。
当然、設置しなくても良い理由を述べて反論したけど、
最終的には、「今までずっとそうやってきたから」
という意見で押し通されてしまった。
しかし
実際は、単管パイプを水平材として設置しなくても
5層おきの水平材の代わりになるものがある。
それは
根拠としては、昭和43年9月16日付の基収第3523通蝶により
水平材を設けることのかわりに、布枠をもうけてもよい
とあるのだ。実際には、枠組足場の場合は、
「布枠」を使うことはほとんど無いので、「鋼製布板」が建枠に
ツメが4つとも掛かっていれば、「水平材」として認められる。
だから
通常の枠組足場で、鋼製布板を敷き詰めていないものは
基本的には有り得ないとので、途中階の5層おきの水平材は
現実的には不要となるのである。
だけど
内部の支保工足場のように大きな塊で足場を組む場合は
水平つなぎはX,Y方向ともに必要であるから、
鋼製布板の設置方向と直行する方向に対しては
単管パイプを設置しないといけない。
更に
足場の最上段の「頭つなぎ」と、最下段の「根がらみ」としての
単管パイプは必要になるから良く注意しておこうね。
そして
最近は、足場の法律が少しずつ変わっていっているので
法律の改正にあわせて最新情報を確認しておこうね。
つまり
枠組足場に5層ごとに水平つなぎの単管パイプは必要か?
という疑問については、鋼製布板のツメが掛かっていれば
水平つなぎとして代用が出来るので、改めて設置をする必要は無い。
だけど
内部の支保工足場のように大きな塊で足場を組む時は、
鋼製布板の方向とは直交方向には、水平つなぎの単管パイプが
必要だから間違えないようにね。
足場の最上段の「頭つなぎ」と、最下段の「根がらみ」としての単管パイプは必要になるから良く注意しておこうね。と、上記に記述がありました。
「根がらみ」パイプは脚部の「活動防止措置」として必要(木製足場板敷+ベースジャッキ+釘打にて代替可?)と考えますが、「頭つなぎ」パイプは
足場高さに関係なく必要なのでしょうか?水平つなぎが5層ごとと考えると、5段未満の高さの足場の最頂部には「頭つなぎ」は不要ではありませんか?
足場が1段や2段の場合は必要ないかも知れませんが、例えば足場が8段だったとして下から5段目には水平つなぎが入っていて、残り3段で5段未満だからいならいのでは?と同じ議論かと感じています。
だから、私は頭つなぎは付けておいた方が良いと考えます。
また、足場板の釘止めは「足場の滑動防止」としての機能です。型枠支保工の場合で足元に釘を打っているから水平つなぎ必要ないという議論にならないのと同様だと考えて下さいね。