建築現場の規模が大きくなると
当然現場に配置される職員も増えてくる。
あなたの現場には、時には10人や20人、
もしかしたらそれ以上に職員がいるかもしれない。
しかし
職員の人数が増えてくると、仕事の内容も分業化されてくる。
まず、大きく現場の中で2つに別れるのが
「施工図班」と「現場班」である。
つまり
図面をチェックして、製作物を発注したりするグループと
実際の現場を運営して進めていくグループに分かれる。
そこで
新入社員や若手職員がどちらかに配属されるかというと
「現場班」になることが多いはず。
でもね
自分で図面をチェックしたことのない若い人間が
現場で作業員さんに質問してきた時に
果たして、的確に答えることが出来るのだろうか?
と私は常日頃から疑問に感じている。
なぜなら
自分でチェックしたことのない人には
作業員さんが「なぜ」質問してきたのか?
図面をチェックした人が「なぜ」その寸法にしたのか?
質問してきた1つの数字には「どのような意味」があるのか?
が分からないから。
多分
今、私が書いていることさえ
分からない人も多いかもしれない。
でも、みんな最初は同じ。
私も最初は全然分からなかった。
しかし
自分で施工図をチェックしたりしているから
質問の「意図」がよく分かるようになって来た。
非常に申し訳ないけど、「経験」が非常に大切。
新入社員や若手職員を対象にしているブログで
あまり、「経験」という表現は使いたくないけど
やっぱり、「経験」は必要。
それは
施工図班に配属していないから「経験」出来ない。
という訳では全く無いから、勘違いしないでね。
では
どのように「経験」するのが早いのか?
私の考える手っ取り早い手段は
人の「経験」をあなたが共有すること。
具体的には
あなた自身が疑問に感じたことや
作業員さんから質問を受けた内容を
実際に検討した本人に確認をして
内容まで一緒に共有すること。
大切なのは
検討した人に丸投げをするのではなくて
あなた自身も回答を確認して
「なるほど~」
「だから、この寸法の意味はこうなんだ」
と納得することが、絶対に大切だよ。
もっと効果的なのは
人の失敗に立ち会って
「あ~、こういう失敗も有るんだ」
「自分が担当した時は気をつけよう」
と、あなた自身の失敗として
置き換えることが出来ると最強。
今後、絶対にあなたは同じ失敗はしないはず。
しかし
上辺だけで毎日を過ごしていても
絶対に、他人の意見に共感することはない。
意識して毎日を過ごさないと忙しさのあまり
人の事なんてどうでも良くなってしまう。
多かれ少なかれ、私を含めて人間なら
誰しもが、「他人事」にしがちだよね。
だから
現場で、図面をチェックした人の意図が
分からないと感じた時は、遠慮無く質問をして、
結果をあなたも共有してね。
大切だからもう一度言うよ。
問題があっても、他人に振っておしまいにしないこと。
忙しくても、あえて他人の失敗の結果を知る努力をすること。
つまり
現場の規模が大きくなればなるほど
「図面をチェックした人間の想い」が
伝わりにくくなる。
1人に業務が集中しない為に分業化が
進んでいるけど、分業化のデメリットが
非常に出やすい部分。
だから
自分で疑問に感じた時は、「本気で検討した人の意見」
を聞くことが非常に大切。
更には
問題になった部分だけでも、
やっぱり「自分の頭」で考えるのが一番効果的。
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