生コン工場(プラント)の調合設計の裏側とは?配合の決め方とは?

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「生コン工場(プラント)ってどうやって強度別の配合を決めているんだろう?」

とあなたは不思議に感じたことってありませんか?
私は過去に何度が考えたことがあります。

 

例えば

ある地域で仕事を行っている時に、例えば27-18-20NでAE減水剤を使用して
出荷可能なプラントがあるとします。しかし、別の地域では同じ配合・水セメント比でも、
高性能AE減水剤を使用しないとクリアできない場合があります。

 

そこで

「前の現場の地域であれば、高性能AE減水剤を使用しなくても大丈夫だったのに?」

 

と聞くと、生コン工場からは

「いや、私の工場では高性能AE減水剤を使用しないと要求を満たせません」

 

という回答が返ってきました。そこで、2つの工場の配合計画書を
並べてみると、確かに同じ呼び強度・スランプ・水セメント比でも、
それぞれの使用する水やセメントの量、骨材の産地なども違っていました。

 

確かに

お互いの生コン工場で、それぞれの原料に応じた配合においての強度の
確認をしているので「どちらも正しい」のは間違いありません。
同じゴールの山頂に向かうにしても、装備やルートが違うだけなのです。

 

だから

ゴールへのたどり着き方については、それぞれの生コン工場での過去に行った
様々な実験データの積み重ねで、安定的に強度の発現する、コストメリットの
ある配合にたどり着いたのだと私は考えています。

 

そして

生コン工場におけるバックデータこそが「企業秘密」なのだと感じています。

 

具体的には

  • 水セメン卜比と圧縮強度の関係式
  • 呼び強度ごとの標準偏差
  • 単位水量・水セメント比・スランプの関係
  • 単位粗骨材かさ容積・水セメント比・スランプの関係
  • 気温・運搬時間・スランプロス・空気量ロスとの関係
  • 使用材料の変動による調合修正の方法
  • コンクリートの練混ぜ量・練混ぜ時間との関係

などのデータに基づいて、配合が決定されているのです。

 

また

あなたの現場の種類によっては、先ほど挙げた資料やそれ以外でも
お客さんや設計事務所からの要求品質事項を解決する上で、
資料を提出してもらいたい場面があれば、生コン工場へ相談すれば
部分的に開示してもらえるはずなので、頼んでみてはいかがでしょうか。

 

最後に

建築工事監理指針(令和7年版上巻)
の該当部分を確認して下さい。

 

P.399

(6) 施工に先立ち、レデイーミクストコンクリートエ場の配合計画書とともに、製造に用いる材料、調合設計の基礎となる資料及び計算書等を受注者等から提出させ、検討、確認する必要がある。

なお、レデイーミクストコンクリートエ場は、調合設計の基礎となる資料として、水セメント比と圧縮強度の関係式、呼び強度ごとの標準偏差、単位水量・水セメント比・スランプの関係、単位粗骨材かさ容積・水セメント比・スランプの関係、気温・運搬時間・スランプロス・空気量ロスとの関係、使用材料の変動による調合修正の方法、コンクリートの練混ぜ量・練混ぜ時間との関係等コンクリートの調合、製造の基本となるデータ類を保有しているので、必要に応じてこれらの内から当該現場で問題となりそうな項目に関する資料を提出させるとよい。

 

つまり

生コン工場(プラント)の調合設計を行うために今までの実績を踏まえた

  • 水セメン卜比と圧縮強度の関係式
  • 呼び強度ごとの標準偏差
  • 単位水量・水セメント比・スランプの関係
  • 単位粗骨材かさ容積・水セメント比・スランプの関係
  • 気温・運搬時間・スランプロス・空気量ロスとの関係
  • 使用材料の変動による調合修正の方法
  • コンクリートの練混ぜ量・練混ぜ時間との関係

などの基礎資料を用いて決定しているのです。

他にも、強度には直接関係ないけど「乾燥収縮率」などのデータも
工場によっては持っている場合もあります。

 

だけど

こちらの資料は、生コン工場にとっては「企業秘密」なので、
簡単には見せてもらうことは出来ませんが、もしもあなたの現場で
非常にシビアな管理を要求されている場合には、コンクリート管理の
裏付け資料として提出してもらうことも可能だと感じます。

 

ちなみに

いろんな人に様々なお願いするのが苦手だな~。
とあなたが感じているのであれば、こちらがオススメですよ。

↓ ↓ ↓

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