大学時代、ある構造系の教授にこんな質問をされたことがある。
全体的に断面積が不足している構造体と、
1部分だけ断面積が不足している構造体では
どちらが構造的に弱いだろうか?
あなたはどちらだと思う?
結論としては、不足している度合いが同じであれば
全体的に断面積が不足している構造体よりも、
1部分だけ断面積が不足している構造体の方が弱い。
それは
断面が1部分だけ不足していると、そこに応力が集中して
構造体が破壊される「応力集中」という現象が起こるから。
であれば
今回のタイトルの結論は既に出ているのかも知れないね。
それは
コンクリート構造体にモルタルやコンクリートのブロック型の
スペーサーを使用する場合は、コンクリート強度を配慮した
商品を使用する方がトラブルになる確率は低いということ。
工事監理者さんによって気にする、気にしないと判断は
分かれるかも知れないがあなたが事前に気にしておけば良い。
例えば
普通の強度の鉄筋コンクリート造の建物であれば
こちらの商品などであればカバーできているからね。
商品によっては、強度を気にして作られているものもあるよ。
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更に
超高強度コンクリート型スペーサーはFc80N/mm2までなら
こちらの商品なども実際にあるよ。
超高強度コンクリート製スペーサー(2商品)
また
コンクリート強度によらないスペーサーとして鋼製などがあるけど
- 梁底などの重要がかかる部分
- 梁筋受けのかんざし筋の下部
- かぶり厚さの補正のために挿入するスペーサー
などはコンクリートやモルタル製のブロックが使用されやすい。
一般的なコンクリート強度であれば議論になりにくいけれど
コンクリート強度が上がってくると必ずと言ってよいほど
議論されるはずだと感じるので知識として覚えておいてね。
つまり
鉄筋のスペーサーにコンクリート強度を考慮しないと断面欠損になるか
については、断面欠損と判断される可能性が高いので高強度コンクリートを
扱う場合には、事前に強度の高いスペーサーを使用の検討を行うか、
鋼製のスペーサーを使用するべきだと感じるよ。
だけど
あなたの意見と上司の意見がいつも同じとは限らないよね。
では、上司の意見にどのように対抗すればあなたの意見が通るかな。
過去にこんな記事も書いたので合わせて読んでね。
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