鉄筋のかぶり厚が足らないと起こりうる建物崩壊につながる問題とは?

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鉄筋のかぶり厚さ不足で建物崩壊なんて大げさな!

とあなたは感じたかも知れないね。

 

確かに

私自身もかぶり厚さが足らないからと言って実際に建物崩壊した。
という話は聞いたことはない。だからといってタイトルで吊った訳でもない。

 

つまり

かぶり厚さが足らない建物で実際に大地震が起こった時に
建物が地震動に耐えられない可能性もあるかも知れない。
ということを今回はお伝えしたいのだ。

 

さて

今回の記事を書くにあたって、もう15年近く前にJVでお世話になった
他社の所長さんの一言が大きく影響をしている。

 

それは

竣工後1年しか経ってない建物がかぶり不足で爆裂を起こした為
調査を行ったら、柱の主筋が腐食して結束線のように細くなっていた。

という話をされていたからだ。

 

「たった1年で?」

「柱の主筋が腐食して結束線のように?」

もしかして、あなたは驚いたかも知れないね。

 

確かに

条件によって鉄筋の腐食のスピートは変わってくるので
全ての鉄筋のかぶり不足において同様の結果になるわけではない。
がしかし、同様の結果にならない可能性も0では無いということである。

 

そして

柱の鉄筋の主筋の「径」や「本数」というのは構造計算上「重要」な
数値であることはあなたは理解していると思うけど、1本分の鉄筋が
仮に腐食してしまい規定の耐力が保てずに大地震が起こったらどうなる?

 

きっと

耐力が不足している部分に応力集中が発生して、柱が破壊されたり
大ダメージが起きる可能性は非常に高いだろう。

更に、不足している柱が1階のピロティ形状部分であれば最悪の場合は
本当に建物が倒壊してもおかしくはないと私は感じているよ。

 

だから

鉄筋のかぶり厚さというのは非常に大切な項目であるために、
数ある品質基準の中で唯一と言って良いほど、規定を守れていないと
「法違反」になる事例なのだ。

 

ちなみに

規定されている法律は「建築基準法施行令 第79条」なので
一度確認しておくと理解がより深まるよね。

 

つまり

鉄筋のかぶり厚が足らないと起こりうる建物崩壊につながる問題とは、
鉄筋の腐食が進んで必要な断面積を確保できなくなることである。

構造計算上必要な鉄筋の断面積が確保されないままに地震が発生すると
地震動に対する抵抗が出来なくなるために、最悪の場合は「建物倒壊」
につながる可能性もあるということ。

 

これが

鉄筋のかぶり厚さが数ある建築工事の品質管理の中でも珍しく
「建築基準法施行令」の第79条という「法律」で規定されている
理由であると私は感じているよ。

 

だから

あなたが現場で「品質的な不具合」を発見した場合の対応が
今後の建物の耐久性や取り返しのつかないトラブルを防ぐ
ことになるので、こちらの記事も合わせて読んでみてね。

↓  ↓  ↓

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