杭頭補強のパイルスタッド、NCPアンカー、中詰め補強筋工法について

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杭頭補強には様々な種類があり、今までいくつかの
工法を部分的にお伝えしてきた。

 

そこで

今回は、既製コンクリート杭の場合に用いられる
杭頭補強の方法を3通りお伝えしていきたい。

 

まずは

「パイルスタッド」という工法から。

スタッドは、そもそも鉄骨造において鉄骨梁とコンクリートスラブを
一体化させるために鉄骨梁の上に「頭付きスタッド」を溶接で
取り付ける工法です。

↓  ↓  ↓

写真引用:http://tojo-blog.seesaa.net/article/277162204.html

 

 

このスタッド溶接工法を杭頭補強筋に応用したのが
「パイルスタッド工法」であり、杭頭の端部の金属部分を
サンダーで綺麗な溶接面に磨き上げて、スタッドを溶接で
ほぼ一瞬で取り付ける。

このパイルスタッド工法は、杭頭の比較的な位置に
補強筋を取り付けることが出来るので施工はしやすいね。

 

写真引用:http://www.nsw-j.com/studmethod/125.html

 

 

次は

「NCPアンカー工法」についてだけど、ホームページに
工法の概要が載っていたので引用するね。

 

NCPアンカー工法は、既製コンクリート杭(PHC杭・PRC杭)の杭頭端板に設けられた雌ねじに、NCPボルトの雄ねじ部を螺合し、かつ、内面に非螺合部(ねじ無し部)を設けたNCPカプラーを雄ねじ部に装着して締め付ける事により、雌ねじとの接合部の直上に雄ねじの伸び部を形成し、かつ、緊張して接合部に軸力を導入して接合します。

この接合方式は、NCPカプラー下面と端板間に導入した軸力と釣り合う材間接触圧を発生させ、この材間接触圧はトルク値に変換出来る為、NCPカプラーを締め付ける際、トルクレンチで導入された軸力を管理出来ます。

即ち、ねじ接合部に軸力を導入する事は、予め、ねじ接合部の引張試験を実施する事であり、ねじ接合部の強度確認が可能となります。

尚、ねじ接合部に軸力を導入して安定したトルクを発生させる為には、非螺合部を設けたNCPカプラーでNCPボルトの雄ねじ部に伸び部を形成し、かつ、緊張する事が必要となります。

文章引用:https://www.okabe.co.jp/ncp/gaiyou.html

 

まあ、結局の所は既製コンクリート杭を製作する時に
プレストレスを掛けるための端部金物のボルトの孔を
利用して杭頭補強筋を取付けましょう。という工法。

 

なので

杭を打設する時に、杭頭に「ヨウカン」と呼ばれる吊り金具
を取り付けるけど、ボルトの孔をふさがないように付けて
もらうようにお願いした方が良いよね。

 

写真引用:https://www.okabe.co.jp/ncp/gaiyou.html

 

 

最後に

「中詰め補強筋工法」だけど、コレは所定の深さまで
かご筋形状の補強筋を挿入して中詰めコンクリートを
打設するというシンプルな工法である。

 

写真引用:https://www.okabe.co.jp/ncp/gaiyou.html

 

しかし

「所定の深さまで」という所が非常に大きなポイントで、
杭の工法によっては「地獄」のような作業になるのだ。

 

それは

杭のプレボーリング特定埋め込み工法の場合で、
普通の中詰めコンクリート用の100~200mmの
深さを掘るだけでも、土がセメントで硬化して大変。

それなのに、1m近くも掘るなんて本当に大変になる。
だから、杭の工法と補強筋の工法によって、変更の提案など
協議する必要があるかも知れないね。

 

 

つまり

杭頭補強には様々な種類があり今回取り上げたものは
以下の通りである。

  • パイルスタッド:既製コンクリート杭の端部金物にスタッド溶接という、本来鉄骨梁とコンクリートスラブを一体化させる工法を応用して、補強鉄筋を取り付ける工法
  • NCPアンカー工法:本来は杭を製作するためのプレストレスを与える為のボルト穴を利用して、端部がネジ形状になっている補強鉄筋を取り付ける工法
  • 中詰め補強筋工法:既製コンクリート杭の中空部分に補強用の鉄筋かごを挿入する工法

 

ちなみに

最後の中詰め補強筋工法だけど、こちらの記事に書いているように
杭の工法によっては「手間ばかり掛かる非常に大変な工法」に
なってしまう可能性が非常に高いので、気になるあなたは読んでみよう。

↓  ↓  ↓

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