鉄筋の強度は色々あるけど何を基準にして決まっているの?
と、あなたは疑問に感じたことないかな?
実際には、構造計算を行って鉄筋の強度を決めるのだけど、
基本的な考え方ってあるはずだよね。
ということで、今回は鉄筋の強度についてお伝えしていこう。
まずは
基本的な所からいくけど、鉄筋コンクリート造の建物において
鉄筋は一部の応力に対してしか負担をしていない。
つまり
鉄筋は「引張力」について負担をして、「圧縮力」については
コンクリートが負担をしている。
なぜなら
コンクリートは圧縮力にはめっぽう強いが引張力については
負担できる圧縮力に比べてかなり小さな力しか負担できないから。
だから
鉄筋コンクリート造の建物の強度を高めるためには、
コンクリートと鉄筋の強度をバランス良く高めることが大事。
例えば
高層の建物などで高強度コンクリートを使用している場合には、
鉄筋についても強度の高いものを使用していることが多い。
「150Nのコンクリートを使用してます」
などと、コンクリートの強度についてはプレスリリース
されることがあるけど、その陰で鉄筋などの他の部材も
バランスを取りながら支えているんだよ。
ちなみに
「建築工事監理指針(令和元年版上巻) [ 国土交通省大臣官房官庁営繕部 ]」にも鉄筋と
コンクリートの強度のバランスについての記載があるので確認しておいてね。
P.296
5.3.1 一般事項
(1) コンクリートと鉄筋の組合せは。強度のバランス等を考慮して決められる。参考として,コンクリートと鉄筋の組合せの例を表5.3.1 に示す。
なお,現在丸鋼は,ほとんど使用されていないので,異形鉄筋に限定して示している。表 5.3.1 コンクリートと鉄筋,鉄骨の組合せの例
鋼材
コンクリート
主筋 鉄骨 SD295A
SD295BSD345 SD390 SN400B
SN400CSN490B
SN490CFc=21 ◎ ◎ ○ ◎ ◎ Fc=24 ~ 36 △ ◎ ◎ ○ ◎ (注)
◎ :一般的に使用される組合せを示す
○ :適用可能な組合せを示す。
△ :壁筋及びスラブ筋を示す。
Fc:設計基準強度(N/m2)
つまり
鉄筋コンクリート造の強度と使用材料のバランスにおいて
圧縮力はコンクリート、引張力は鉄筋が負担するとした時に、
建物として、高い強度を発現しようとすると鉄筋とコンクリートの
それぞれの強度をバランス良く高めるということが必要である。
ということだけど、ある意味当たり前といえば当たり前の話だよね。
ところで
あなたの知識はバランス良く成長していると言って良いかな?
もしも、不安な所があればこちらの中から気になる記事を読んでみよう。
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