生コンクリートを現場に運搬する前に検討すべき5つの事とは?

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コンクリート打設を朝早くから1日中スムーズに進めるためには、
コンクリートをスムーズに運搬することが非常に不可欠です。

 

例えば

渋滞につかまってコンクリートミキサー車が現場に到着しない
などのトラブルがあれば、現場でどんなに準備ができていても、
予定の時刻までに打設を完了することが困難になりますよね。

 

そこで

今回は、コンクリートの運搬にまつわる事前の検討事項について
お伝えしていきます。

 

まず

最初に検討すべきポイントを箇条書きにまとめると、
以下の5つの項目になります。

  1. 運搬距離と経路
  2. 施工計画(場内の配置)
  3. 時間当たりの打設量と配車台数
  4. 場外での待機場所
  5. アジテーターの高速回転などの騒音への配慮

 

1つ目の

「運搬距離と経路」については、もっとも基本的な検討事項です。
現場までの運搬距離については、生コン工場の選定は組合でほぼ決定
されるので、どうにもならない事もあると感じますが、

「工場からどのルートで運搬すれば、1番スムーズに現場に到着するか?」

については、生コン工場の担当者と打ち合わせをした上で、
運搬時間の設定をすることが大切です。

もしも、朝夕などのラッシュ時に混雑する恐れがあれば、現場の近隣状況も
踏まえて、1日に打設が可能な数量も変化する可能性がありますからね。

 

 

次に

「施工計画」「時間当たりの打設量と配車台数」については、

ポンプ車1台に生コン車が1台しか付かないのか?2台付けが可能か?
そもそも、ポンプ車何台で打設するのか?

により、生コン車の手配する台数も変わってくるので、事前に打合せしないと
生コン車が全く足りなかったり、メチャメチャ余ったりすることになります。

 

それから

「場外での待機場所」「アジテーターの高速回転などの騒音への配慮」
についても、現場の中の事ではありませんが、近隣さんからのクレームに
非常につながりやすいので、事前に決めておくことが必要ですよ。

 

具体的には

実際に、毎回毎回トラブルなくコンクリートの打設が進むことはありません。
どこかでトラブルが起こった時に、生コン車をどこで待機させておけば
クレームにならないか?を検討しておきましょう。

 

また

ただでさえウルさいコンクリート打設に加えて、周りに住宅が多いところで
アジテーターの高速回転をする場合も、クレームが出ることがあります。

品質上高速回転しないといけないのは分かりますが、事前に運転手さんに
伝えておくことで「加減」してくれる確率は高いので、忙しいコンクリート打設中に
近隣さんのクレーム対応も同時にするようなことは避けた方が無難ですよね。

 

最後に

建築工事監理指針(令和元年版上巻) [ 国土交通省大臣官房官庁営繕部 ]
の該当部分を確認して下さい。

P.400

6.4.3 コンクリー卜の運搬

(1) JIS A 5308の 9.4[運搬]では、運搬時間は、生産者が練混ぜを開始してから運搬車が荷卸し地点に到着するまでの時間とし、その時間は1.5時間以内としている。

ただし、購入者(受注者等)と生産者とが協議のうえ、運搬時間の限度を変更することができることになっている。一方、「標仕」6.6.2 では、コンクリートの練混ぜから打込み終了までの時間の限度は、外気温が25℃以下の場合は120分、25℃超える場合は90分と規定されており、JIS A 5308より若干厳しくなる場合もある。

コンクリートの運搬に当たっては、これらの二つの規定を満足するように、受注者等に適切な施工計画を立てさせる。

(2) トラックアジテータからコンクリートの荷卸しを行うに際しては、その直前にトラックアジテータを高速回転させ、ミキサー内のコンクリートを均一にした後にコンクリートを排出する。特に運搬距離が長い場合には、高速回転させる時間を少し長くするとよい。

なお、市街地でのトラックアジテータの高速回転は騒音の問題が発生するため、工事開始前に住民の理解を得ておく必要がある。

 

つまり

生コンクリートを現場に運搬する前に検討すべき5つの事とは、

  1. 運搬距離と経路
  2. 施工計画(場内の配置)
  3. 時間当たりの打設量と配車台数
  4. 場外での待機場所
  5. アジテーターの高速回転などの騒音への配慮

この中で、最後の2つは仮囲いの外の話ですが、近隣さんからの
クレームに非常に発展しやすい内容なので十分に配慮しましょうね。

 

ちなみに

「近隣さんからのクレーム」って出来るだけしたくないと尻込みしている
あなたにとっては、非常に参考になる秘訣教えるのでこちらを参考にしてね。

↓ ↓ ↓

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