誘発目地は増打ち部分しか入れてはダメ?混同しやすいポイントを解説

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壁に設置する目地について

「増し打ち寸法より大きな目地棒を入れたら断面欠損になるからダメ!」

 

という人と

「断面欠損するまで目地棒を入れないとひび割れなんて制御出来ないよ!」

 

という人がいるのですが、どちらを信用すれば良いのでしょうか?
という相談があなたに来たら何と答えますか?

 

私なら「両方正解!」だと答えるでしょう。正確に言うと後者よりですが。

 

なぜなら

壁には地震力などの構造的な力を負担する「耐力壁」と、
構造的な力を負担しない「非耐力壁(雑壁)」があるからです。

 

だから

「耐力壁」の場合は所定の断面寸法がないと十分な耐力が得られずに、
逆に断面欠損として応力が欠損部に集中してしまい耐力が低下します。

 

すると

目地を設ける場合はあらかじめ増打ちを行い、増打ち部のみに
目地を設けて断面欠損がないように設置しますが、個人的には

「あまり意味無いよね~」

と感じています。

 

 

逆に

非耐力壁の場合は、壁がどこから始まってどこで終わっても関係ありません。
とは言え、建物荷重としてカウントすることは必要ですけどね。

 

すると

断面欠損と称して「ぶつ切り」になっていても問題ありません。

 

更に

ネタ元を忘れてしまいましたが、誘発目地にて実際に狙った所へ
ひび割れを誘導出来る可能性は、なんと

壁の厚みの1/5を欠損させると70%の確率
壁の厚みの1/4を欠損させると90%の確率

なのです。

例えば200mmの壁に20mmの目地棒を両方から入れても
70%の確率でしかひび割れを誘導出来ないのです。

 

だから

あなたがひび割れを高確率で誘発させたいのであれば、
非耐力壁であれば25%程度の断面欠損をさせる必要があるし、
耐力壁であれば「ひび割れが起きないように」適切に配筋し、
補強筋が必要なら適切に入れる事が大切だと私は考えていますよ。

 

最後に

建築工事監理指針(令和7年版上巻)
の該当部分を確認して下さい。

P.425

(5) コンクリートは乾燥により収縮するので、ひび割れの発生を完全に防止することは極めて困難である。したがって、適切な位置にひび割れ誘発目地を設置し、ひび割れを目地内に発生させて目地をシールするなどして対処するのが一般的である。ひび割れ誘発目地の形状・寸法は特記によることになっている。ここで、「標仕」11.1.3 では、ひび割れ誘発白地の深さは打増したコンクリート厚さとするとされている。

 

つまり

誘発目地は増打ち部分しか入れてはダメ?混同しやすいポイントとは、
先程の建築工事監理指針においても、誘発目地の深さは打増し厚さ
までに留める様な記載があります。

 

確かに

構造上の耐力を負担する壁については「構造寸法を守る」という意義で
打増し分のみ誘発目地を設けるべきですが、構造耐力を負担しない
「非耐力壁」については断面欠損をさせないと、「適切に」ひび割れを
誘発させることが出来ないのです。

非耐力壁においては断面寸法の1/4~1/5欠損させることで
70~90%の確率でひび割れを誘発することが出来るという
事実を理解した上で、施工する壁が「耐力壁」なのか「非耐力壁」
なのかを適切に調べて対応していきましょうね。

 

ちなみに

コンクリートの収縮のしやすさについては、骨材による所が大きく、
骨材は全国でそれぞれ違っていて特徴的なので、一度こちらの
記事も合わせて確認して理解を深めておいても良いですよ。

↓ ↓ ↓

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