建築現場の原価管理で若手職員でも出来る原価管理とは?
を前回までの記事でお伝えして来た。
今回は、「雑工さんの使い方」についてお伝えする。
まず
人間は怠け者である。
特に、目的意識を持っていない人間はすぐに怠ける。
ドキッとしたあなたは、正直であるが
別にあなたを対象に言ったものではない。
目的意識という面をとると、
現場監督であるあなたは一番高いはず。
しかし
「俺って毎日何のために働いているんだろう」
と感じているのであれば
すきを見て「サボろう」としてしまうかもしれないね。
でも
現場監督のモチベーションについては
別の機会にお伝えするとして、
今回は「雑工さん」についてお伝えするよ。
もしかしたら
現場では「雑工さん」「土工さん」などと色々呼び名は
あるかもしれないが一般的に片付けや雑作業をお願い
している職種の人のこと。
なぜなら
新入社員をはじめ若手職員が、雑工さんに指示を
出して作業をやってもらうことが多いだろうし
雑工さんは、他の大工さんなどのように毎日の作業すべき
内容が明確であるわけではなく
あなたの指示によって毎日の作業内容が変化するから
指示の出し方1つで、モチベーションの上がったり下がったり
が非常に顕著だから。
中には
非常に目的意識が高く、職員の方が雑工さんに使われている
場面を見ることがあるが、非常にレアケースだと認識しておこう。
大抵の雑工さんは、17時に向けて「言われたことはやる」という
姿勢で仕事をしている。
もっと言うと、「言われないことはやらない」ので、
当日の指示内容が「15時に終わる」と感じたら
17時までの2時間分を調整して、上手に17時に
ミッション完了するために時間調整をする。
しかも
雑工さんは1日いくらで働いているため
「一生懸命働いていても」、「サボっていても」
払う金額は同じ。
だから
私も若い頃はいつも
「遊ばせるな(仕事に余裕を持たせるな)」
「17時までの予定じゃなくて
19時まで掛かりそうな予定を渡せ」
と言われていた。
つまり
雑工さんが朝作業内容を見た時に
「うわぁ、こりゃ本気でやらないと17時までに終わらないぞ」
と思わせるような作業内容を渡せ。
ということ。
そして、
進捗を逐一管理して遊ばせないように。
ということ。
しかし
そんな雑工さんの面倒ばっかり見てられないよ。
私だって、他にもやることいっぱいあるんだし。
あれもこれも一度には出来ない。
といつも愚痴が出ていた記憶があるね。
だから
昔の自分の嫌な経験を活かして最近では
若手職員には
「毎日の作業内容の横に、作業にかかった時間数を書かせろ」
と指導している。
あなたが自分で掛かった作業時間を把握しなくても
雑工さん自身が記入してもらうことによって
- あなたにはほっといても作業時間の流れが把握できる。
- 雑工さんは、作業時間の記入が求められるので、サボって作業していたらバレるという危機感を持たすことができる。
という一石二鳥なのである。
実は
もう一つメリットが有る。
作業時間を記入してもらっていることにより
他の職種のミスによって尻拭いをした作業。
つまり、費用をミスした業者に「立替」にする作業についての
時間の把握が非常に後でわかりやく、費用の分担でミスした業者と
揉めることが少なくなるからである。
これって、揉め事が嫌いな私にはかなり効果的な方法。
つまり
建築現場で若手職員でも出来る原価管理の1つは
「雑工さんを上手に使う」ということである。
オススメの方法は、毎日の作業内容を時間内に
終わらないくらいに与えておき、それぞれの作業時間を
雑工さん自ら記入してもらうようにしてもらうことである。
更に
次回の記事では「間違いに気づく」について
お伝えしていく予定。
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