前回は、鉄筋工事の施工計画書の全17項目のうち
9~10項目までをお伝えした。最初から読みたいあなたはこちらから。
11,異形鉄筋にフックを付ける箇所
異形鉄筋にフックを付ける必用のある場所というのは、
実はあまり多くないけど、詳しい内容はここでは書かない。
気が向いたときに別記事で紹介する予定。
だから
実は現場の中で鉄筋の先にフックが付いているのは
- 仕様によってフックを付けることを定められている場所
- 便宜上フックをつけておいた方が無難な場所
- 慣例上、ただ何となくフックがついている場所
の3つに乱暴に振り分けてみるとなるので、あなたも
現場を歩いていて、鉄筋にフックが付いている箇所を
見つけたら、どのパターンなのか?興味を持ってみても良いかも?
特に
3のパターンでは、本来は四隅だけフックにすれば良いが、
ある時、工事監理者さんに「どうしても全数フックが必要」
と言われた経験から、以後の現場では全数フックにしている。
という鉄筋屋さんもいたからね。
結果として、たとえ不必要な場所でも、
「フックが付いているから良いでしょ!」
的に、いちいち個々の監理者の見解に振り回されたくない。
というのが、実際に仕事をしている人の本音かもね。
12,鉄筋のかぶり厚さ及びスペーサーの種類
配筋検査の中で唯一「建築基準法」という法令違反になるのが
「かぶり厚さの確保」である。
だから
かぶり厚さの確保できていない建物は法令違反だよ。
そこで
施工計画書には「かぶり厚さ」について、どの部位を
どの厚さで管理していくか?を記載する必要があるよね。
そして
施工計画書時点や、施工前において考え方で議論になりやすいのが
「スペーサー」なのだ。
なぜなら
現場で鉄筋のかぶり厚さを確保するために欠かせないのが
「スペーサー」だけど、形も材質もコストも様々なので、
どの場所にどのスペーサーを使用するか?において
鉄筋屋さんと現場監督と、工事監理者さん
の間で意見が別れるからなのだ。
具体的には
コストを全く無視して、機能が良いからこのスペーサーを使え!
と言えば、当初の予算との差額は誰が負担してくれるの?
と金銭トラブルに発展するし、
コストや施工のしやすさを優先して鉄筋屋さん任せにすると、
「これでコンクリート充填出来るの?」
という納まりや
「ここに取り付けても意味ないよ。打設時に外れるよ」
という状況にもなりかねないので、使用する商品や部位と共に、
取り付けるスペーサーの「向き」や「取り付ける鉄筋の種類」を
例えば、「帯筋にたて向きに取り付ける」とか記入すれば、
配筋検査時のトラブルは圧倒的に減ると感じるよ。
もちろん
施工計画書に記載する場合は、鉄筋業者さんと「下打合せ」
を済ませておいてね。
今回はこのあたりでおしまいね。
また次回。
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