鉄筋を組み立てるときに、なぜ強固に結束する必要は有るのか?

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「ここ結束が乱れているけど、そもそも結束ってする必要あるの?」

数年前に社内の品質パトロール時に来た人からふと聞かれた事があります。

私の中では「結束する」という行為は当然のことだと考えていたので
その人の質問には「結束する必要がある」と答えました。

「実は、鉄筋が適正な間隔で保持されていれば結束していなくても
品質上の欠陥では無いことが裁判で証明されているんだよ」

と言われて「目からウロコ」だった記憶があります。
ただ、実際に真実の話しなのかは確認していませんですが…。

 

また

「ここ強度が必要だと思ったので『全結束』しておきました」

と鉄筋屋さんが言ってくる事もたまにあります。
工事監理者さんの中でも「全結束」を部分的に要求していくる人もいます。

通常、鉄筋の結束は壁やスラブにおいては「1つ飛び」に結束することが多く、
全ての交差部分を結束する「全結束」は労力が2倍掛かります。

 

そこで

今回は「鉄筋の結束」について考えていきましょう。

 

まず

鉄筋を結束する目的は「鉄筋を所定の位置に保持すること」です。

鉄筋は構造計算によって、部位ごとに必要なピッチおよび形状が
定められているため、構造図通りに組み立てるために結束します。

 

そして

鉄筋の「結束」の効力は、コンクリート打設後には消滅してしまいます。

 

なぜなら

コンクリートが硬化する事により鉄筋の市場半永久的に拘束され
通常、鉄筋を結束する「結束線」の何100倍も拘束力があり、
結束線の有無で打設後の鉄筋の拘束力が影響するとは考えにくいからです。

 

だから

冒頭の「鉄筋コンクリートの品質には、結束の有無は影響しない」
という内容もうなずける部分がありますよね。

しかし、私は「鉄筋を結束しなくてもコンクリートの品質が保てる」
のは「嘘」と考えていることも合わせてお伝えしておきます。

 

すると

鉄筋を結束する「賞味期限」は、「鉄筋の組立時」から
「コンクリートの打設」までと考える事が出来ます。

 

結局

コンクリートの打設完了までに「鉄筋を所定の位置に保持する」
という事が「結束線の役割」ではないかと私は考えています。

 

だから

コンクリートの打設までの通路で「結束が乱れる可能性の高い箇所」
においては、通常の2倍の「全結束」を事前に行うことで「手直し軽減」
を予防的に行っているのではないかと考えると納得がいきますよね。

 

最後に

鉄筋コンクリート造配筋指針・同解説第5版 [ 日本建築学会 ]」の該当部分を確認して下さいね。

 

鉄筋は鉄筋施工図に示された配筋順序によって組立て,所定の位置に配筋する.鉄筋を所定の位置に保持するためには,鉄筋相瓦を0.8 mm(21#)程度の結束線で結束し,バーサポートやスペーサーを所定の間隔に設け,コンクリートの打込みに際しての衝撃やバイブレータの使用などにより配筋が移動したり,乱れないように堅固に組み立てられなければならない.
太径鉄筋の結束は結束線を2 ~3 本束ねて使用し,また,柱・梁接合部などで直交する重量のある梁筋も支持する結束部では,支持重量により1.2 ~2.6mm(#18~#12)のなまし鉄線でより堅固に結束する必要がある.

 

つまり

鉄筋を組み立てるときに、なぜ強固に結束する必要は有るのか?

という疑問については、鉄筋を結束する理由としては、コンクリートの
打設を完了させるまで鉄筋を所定の位置に保持するためです。

他の方法で固定ができればそれで良いと感じるが、あまりにも屁理屈に
なってしまうので、現在では結束線などによる結束による鉄筋保持が
現実的なんだろうな。と感じています。

 

だから

不必要に強固に結束しても、鉄筋コンクリート造の強度が上がるわけでは
ないので、適切な処理をして欲しいと私は感じていますよ。

 

ちなみに

「不必要」ではないけど、一見関係ないことが実は大切なこともあります。
過去にこんな記事も書いていたので合わせて読んで見て下さいね。

↓  ↓  ↓

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