官庁工事などの検収では大前提として「役所の内訳数量」と
「実際の数量」の比較を行って、「内訳数量以上」なら
工事に必要な資材を納入しているのでOKという考え方である。
もしも
内訳数量より、実際の数量の方が少なかったら
「手抜きしてるんじゃないの?」
「どこからか材料を不正に入手して儲けてんじゃないの?」
という目で見られるので、基本的には避けたいところ。
しかし
時として、全く不正をしていないのに内訳数量に実際の数量が
満たない。という状況になる場合がある。
そして
しっかりと理解をして説明しないと、対応がドンドン面倒くさい
方向へ進んでしまいかねないので十分に注意が必要だね。
では
一体何がトラブルの原因になるか?
と言うと、鉄筋の特に柱や梁の主筋となる径の比較的太い材料である。
なぜなら
最近の鉄筋の数量拾いはコンピューターで正確に拾っているので、
ロスが限りなく減ってきているから。
具体的には
積算基準上は鉄筋の材料は適正長さにカットして使用するので
大なり小なり「ロス」が発生するから。
そして
一般的には、4%のロス率を見込むのだけど、主筋に関しては
正確に拾い過ぎると結果的に4%のロス率以下に納まってしまうから。
ここで
D10やD13などの細い径の鉄筋については、様々な用途で
使用させることが考えられ、時には予想外の使用も考慮して
余裕をみて発注するために4%のロス率は越えることが多い。
だから
実際の数量が内訳数量より少ない場合は、工事監理者さんなどに
「ロス率を含んでいる数量か?」
を確認して、正味の数量と比較をするべきだよ。
ちなみに
ロス率を含んでいない正規の数量を「設計数量」、
ロス率を含む数量を「所要数量」と呼ぶので覚えておこうね。
つまり
鉄筋材料を設計数量以上に発注していないというトラブルの原因とは、
最近の鉄筋材料の拾いはコンピューターにて拾い出しを行うことが多く、
特に柱や梁の種菌などの太物の材料に関しては、積算精度が良いために
積算基準上の4%のロス率よりも少ない発注数量となってしまうケースがある。
とは言え、実際の建物の施工には支障がないために、工事監理者さん
などにはしっかりと打合せを行って、「手抜き」や「減額」などと言われる
ことの無いようにしていきたいよね。
そして
こちらの記事は設計事務所、工事監理者さんなどへの
対応の参考になると感じるから合わせて読むことをオススメするよ。
↓ ↓ ↓
この記事へのコメントはありません。