構造図の特記仕様書を読んでいると「ノンスカラップ工法」
という記載が出てくることがありますが、内容を理解していないと
何のことを差しているのか?分からないですよね。
そもそも
「ノン(Non)」なので、スカラップが「無い」という事となるため、
元々あったものが無くなっていると、何がついていて、無くなった
のか分からないから、余計想像しずらいですよね。
ちなみに
Google翻訳で「ノンスカラップ工法」を英語に翻訳したら
「Non-scallop method」と訳され「非ホタテ貝法」と出てきました(笑)
ますます分かりません!
でも、ホタテ貝の形状は、スカラップと少し形が似ている気がします。
実は
スカラップとは、溶接部材の交差を避けるために設ける切欠きの
ことで、下図の赤枠の様な形状になっています。

そして
ノンスカラップ工法とは、先程のスカラップを設けない溶接工法です。
応力集中を防ぐことで、地震時の疲労亀裂や損傷の発生を抑制でき、
結果として構造物の耐震性を向上を目指します。
スカラップを設けることで、溶接としては途中で分断されずに
施工するので品質は良くなりやすいのですが、スカラップの切り欠き
部分が、どうしても応力集中をおこしやすい形状となってしまうため
スカラップを設けずに、開先形状を工夫して改良をしたのが、
ノンスカラップ工法というわけです。
だからといって、ほぼノンスカラップ工法になっているか?というと
そうでもなく、構造図の特記仕様書によってマチマチだったり、
どちらでも良いというような表記がされていたりするので、現場ごとに
今回はどの様に記載されているのか?をよく確認して下さいね。
最後に
「建築工事監理指針(令和7年版上巻)」の該当部分を確認して下さい。
P.596
(2) ノンスカラップ工法
梁端のH形断面材の開先加工及びスカラップ加工については、「鉄骨工事技術指針・工場製作編」を参照するとよい。
実験結果で最も優れているノンスカラップ工法の開先形状の例を、図 7.6.2 及び図7.6.3 に示す。図 7.6.2 は柱貫通形式の場合、図 7.6.3 は梁貫通 (通しダイアフラム) 形式の場合である。
柱貫通形式では、ルート底面を残した加工又は取り合うウェブを斜めに切断する加工方法がある。梁貫通形式では、図 7.6.3 に示すように梁ウェブを切り欠いて柱側の溶接部をかわし、梁貫通形状にフィットするように開先を加工する。さらに、通しダイアフラムと梁フランジとの食い違いを避けるため、通しダイアフラムの板厚は、梁フランジの板厚の 2サイズ以上大きくし、通しダイアフラムと梁フランジを心合わせにするとよい。
図 7.6.2 ノンスカラップ工法 (柱貫通形式)
図 7.6.3 ノンスカラップ工法 (梁貫通形式)
つまり
ノンスカラップ工法とは、スカラップ(溶接部材の交差を避けるために
設ける切欠き)を設けない溶接工法です。
応力集中を防ぎ、地震時の疲労亀裂や損傷の発生を抑制することで、
構造物の耐震性を向上させる目的で行われます。
こういう基本知識は身につけておく事に越したことはないんだけど、
知識があったからと言って作業員さんに信頼されるか?というと別問題。
例えば、1から10まで言わなくても、一目置かれるためにはコツがある。
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