普通のブログやネット記事ではあまり見つからないのが、
「失敗した時の対処法」ですよね。みんな「正しく出来ている」
前提で記事が構成されていて、嫌な所は触れたくないのが心情。
ですが
成功ばかりでは進めていけないのが現場なので、今回は
アンカーボルトの位置などの不具合について取り上げます。
(こちらは、建築工事監理指針にも記載されているお墨付きです)
まず
最初にあなたに確認して欲しい事は2つ。
1つ目は
地上で出した基準墨と、基礎の時に出していた基準墨が
ズレていないか?と言うこと。
こちらはズレていた事だけでは、何の解決にもならないですが、
全体的にアンカーの位置がズレていて、建物の位置も法規がかからない
程度に調整可能であれば問題は一気に解決します。
2つ目は
アンカーボルトが、建て方用アンカーボルトなのか?
構造用アンカーボルトなのか?を確認すること。
もしも、建て方用アンカーボルトであれば、後から示す
建築工事監理指針の記載の範囲で台直しが可能です。
ズレが大きすぎる場合は、後からケミカルアンカーでも
建て方用アンカーボルトであれば大丈夫です。
躯体工事完了で、建て方用アンカーボルトの役目は終わりますからね。
残るは
構造用アンカーボルトでズレの大きい場合ですね。
この場合は、大きく分けて2つの方法がありますが、
どちらの方法も現場だけでなく、鉄骨製作工場の力を
全面的に借りないといけないので、現状どのくらい
ズレているのか?を資料として鉄骨製作工場に送って
打合せをしながら進めていくことをオススメします。
ここからは時間との勝負なので。
修正方法の1つ目は、
ベースプレー トの孔を広げ、ベースプレート上面に厚い
平座金を溶接する方法です。
ただし
平座金を溶接すると、ボルトをセットすると山が残らない
という事象が起きる可能性も高いので、アンカーの長さ
も合わせて判断材料にしましょう。
もう1つは
ベースプレー トの孔を工場で漏斗状に開先加工し、ナットを
用いないでアンカーボルトとベースプレートを工事現場で
溶接する方法です。
この場合は、鉄骨製作工場と、どこまで手戻りすれば加工が可能か?
その時の納期はどうするか?建て方順序を変更するのか?
などトータルで判断することになりますね。
いずれにしても、今回の記事のような事態にはならない
ようにするのが1番良いのですが、ズレてたらどうする?
と事前に鉄骨製作工場とコミュニケーションをとっておく
という事は、意外と本番のトラブル時にスムーズな対応に
つながると思うので、良好な関係を気づいておいて下さいね。
最後に
「建築工事監理指針(令和7年版上巻)」
の該当部分を確認して下さい。
P.626
(力) アンカーボルトの精度検査と修正
基礎コンクリート打込み後ベースモルタル施工前に、アンカーボルトの埋込み精度を検査する。精度が限界許容差を超えたものは、監督職員と協議の上修正方法を決める。以下各項目について修正方法の例を示す。(a)埋込み位置
修正は、構造用アンカーボルトと建方用アンカーボルトで判断も方法も異なる。建方用アンカーボルトの場合は図 7.10.4(a)に 示す範囲でボルトを台直しすることもあるが、構造用アンカーボルトの場合は適用できない修正方法である。ずれ量が小さい場合には、図7.10.4(b)に 示すように、ベースプレー トの孔を広げ、ベースプレート上面に厚い平座金を溶接する方法がある。ずれ量が大きい場合には、図7.10.4(C)に示すように、ベースプレートの孔を溶接で埋め、改めて孔をあけ直す方法がある。ベースプレートの孔あけが済んでいないときは、現場実測した位置に孔あけ位置を合わせる方法もある。いずれにしても十分協議の上、修正方法を決定しなければならない。(b)アンカーボルト頭部の高さ
アンカーボルトが下がりすぎてナットの掛り代が少ない場合、やむを得ない措置として、図7.10.5(a)に示すよに、ベースプレー トの孔を工場で漏斗状に開先加工し、ナットを用いないでアンカーボルトとベースプレートを工事現場で溶接する方法がある。この場合、アンカーボルトの軸断面の降伏耐力に見合う開先深さが必要である。アンカーボルトが上がりすぎてナットが遊ぶ場は、図7.10.5(b)に 示すように、見合う厚さの座金を挿入する方法がある。
図 7.10.4 アンカーボル ト位置不良時の修正方法の例
図 7.10.5 アンカーボルト高さ不良時の修正方法の例
つまり
アンカーボルトを間違えた時は、建て方用アンカーボルトなら
多少の台直しは認められますが、構造用アンカーボルトの場合は、
ベースプレートの孔を調整して対応していきます。
なので、実際に怪しい場合は、鉄骨製作工場と連携しながら、
進めていくというのも1つの手法です。
また
地上で墨出をした時に、地下で出した墨と実はあっていなかった!
という事もあるかもしれないけど、ただ単に、基準の3点を出したら
距離も角度も合わないので、どの様にフロアの基準墨を納めたら
良いか?分からないという事態も往々にしてあります。
もしも
「そんな時どうするんだろう?」と不安になったあなたには、
こちらの記事がオススメです。
↓ ↓ ↓






































この記事へのコメントはありません。