アンカーセットは在来工法か?システム柱脚か?現場が楽なのは?

Sponsored Links
/* */

 

鉄骨のアンカーボルト、特に建物を基礎とつなげるための
構造用アンカーボルトは地震時などの外力に対しても、
非常に重要な部材であるという事を以前の記事でお伝えしました。

 

実は

新しい工種に入る前とからに、この内容で記事を書こうと
工種や節ごとにネタ出しだけをするので、この内容で
書こうと決めたのは大分前になるのですが、今回改めて
記事の詳細を書き出そうとして、そもそもアンカーセット?
在来工法?と?マークだけ増えていって読んでもらえないな、
と感じてましたので、ここまで読んでくれたあなたに感謝です。

それでは本題へ。

 

まず

アンカーセットとは、鉄骨造のアンカーボルトを所定の
位置に配置することで、住宅規模の建物で無ければ、大抵は
基礎の配筋作業がはじまる前に、アングル等で組んだフレームに
ボルトをセットしておくことになるのが一般的かと考えています。

 

そして

在来工法とは、普通の構造計算によってアンカー部分を
1つ1つ設計していく方法です。

 

それに対し

システム柱脚とは、ベースパックとかハイベースなどの
商品名で知られているようなアンカー廻りの既製品です。

システム柱脚のメリットは、大きく3つあります。
(現場で2つ、設計で1つ)

 

つ目は

商品にもよるとは思いますが、鉄骨のアンカーの精度が
在来工法より許容値が大きく取ってあるという事です。
何らかの拍子でアンカーの精度がズレても、と言っても
数mm程度ですが、在来工法よりおさまる可能性が高いのです。

 

つ目は

システム柱脚は、メーカーの責任施工で工事まで行う事です。
当然ながら責任施工だから、全ての責任を押し付けてあなたが
何もしなくても良いということでは無いですが、品質について
責任をもって工事してくれるという人がいれば心強いでしょう。

 

つ目は

構造設計者が、アンカーの設計をしなくてよい事です。

つまり、建物にかかる外力などの応力が分かっていれば、
それにあう商品を選定すれば、あとはメーカーの方で
必要な認証は既に取得済みだからです。

 

えっ

「だったらシステム柱脚で決まりじゃん!
 在来工法使う必要なくね?」

とあなたは感じたかもしれませんね。確かに在来工法で
わざわざ設計している建物より、システム柱脚の建物の方が
多いと私も感じています。

在来工法を使う場合は、システム柱脚の規格にない設計を
しなければいけない場合があります。
その場合は仕方ないですね。

 

あとは

システム柱脚に比べて、在来工法で施工した方がコストが
安くなりやすいので、手間をかけてでもコスト目標に向かって
工法を変えるという場合くらいですかね。

 

最後に

建築工事監理指針(令和7年版上巻)
の該当部分を確認して下さい。

P.626

(オ) アンカーボルトの位置と高さ

(a) アンカーボルトの埋込み精度は、ボルトの平面的な位置とボルト頭部の突出し寸法が主なポイントである。また、柱建方時にアンカーボルトがベースプレートの孔に無理なく挿入でき、ナット締付け時のベースプレートとの密着度を高めるために、長さ方向の垂直度を正確に保つことも大切である。

(b) ボルト頭部の出の高さは、二重ナット締めを行っても外にねじが 3山以上出ることを標準 とする。ねじが 3山以上出なかった場合の措置等は(力)に よる。

 

P.626

(2) 構造用アンカーボルト
(ア) アンカーボルトの形状並びに寸法は、特記によるとしている。
(イ) アンカーボルトの保持及び埋込みは特記により、特記がない場合は、適切な鋼製アンカーフレーム等を設置して固定する方法とするとしている。このアンカーフレームは、図7.10.6に示すように型枠とは別個にアングルやチャンネルなどで構成された鋼製のフレームで、コンクリート打設の衝撃などでも移動・変形を生じないよう堅固な構造とし、これに柱心をけがき、型板 (テ ンプレート)な どを用いてボルトを正確に据付け、フレームに固定する。

(3) 建方用アンカーボル トの保持及び埋込み
(ア) アンカーボルトの保持は、あらかじめアンカーボルトに振れ止め等を溶接し組み立てたものを、取付け場所に固定する。
組立に際しては、型板を用い正確に組み立てる。また、取付け場所に固定する場合にも、図7.10.7の ように型板を用い通り心に正しく合わせる。

(イ) アンカーボルトの保持及び埋込み方法
(a) アンカーボルトの埋込み方法には、図7.10.7に示す方法があるが、上部の移動を止めるだけでなく、下部のコンクリートの流れによる移動も確実に止めなければならない。

(b) 簡単なものではアンカーボルトの下部を基礎の鉄筋に鉄線で緊結する程度であるが、重要なものでは、下部のコンクリートに金物を埋め込んでおき、これに溶接する方法、鉄筋あるいは鉄骨を用いてフレームを作 り、これを固定しておきアンカーボルトと緊結する方法がある。
「標仕」表7.10.1の方法を図示すると図7.10.7の ようになる。このうち、A種はイ、B種はロである。

図7.10.6 構造用アンカーボルトの埋込み方法

 

図7.10.7 建方用アンカーボルトの埋込み方法

 

つまり

アンカーセットで在来工法か?システム柱脚か?現場にとって
管理のしやすい方法はというと、賛否両論あるかも知れませんが、
私はシステム柱脚の方が、施工後のクリアランスなども在来工法
よりある分、管理しやすいと考えています。

あとは、建物にかかるコストをここでおさえるのか?という感じに
なってくるのですが、そこは構造設計者としても、アンカー廻りの
設計を、専門業者に任せる方が楽と感じるか?もあります。

こういう議論は、
「人」にお金をかけるべきか?
「道具や材料」にお金をかけるべきか?
という、議論にも発展していきやすく、人によって考え方が分かれる
ポイントだとも感じています。

で、TMとしてはどう考えるのか?については、こちらの記事に
私の見解を書いているので合わせて読んで下さいね。

↓  ↓  ↓

  • コメント: 0
banner11

Sponsored Links


関連記事

  1. 天井インサート図の割付時にTMが経験上気を付けている事とは?

  2. 鋼管杭、H型鋼杭の継ぎ手はどのような形式が一般的なのか?

  3. 鉄骨工事の工場製作要領書に関するチェックのポイントとは?(3)

  4. 鉄骨工事計画図の作成時の3つのポイントとは?

  5. 鋼管杭の回転圧入工法で杭工事の悩みを激減させる最大のメリットとは?

  6. 鉄骨工事の施工計画書に関するチェックのポイントとは?(2)

  7. 柱のフープ筋に溶接閉鎖型フープをわざわざ使用する理由とは?

  8. 玉掛ワイヤーの点検時に本当によくある間違いとは?

  9. パラペットの配筋は漏水に直結!クラックを防ぐためのポイント3つとは?

コメント

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

プレゼント付無料講座開催中
kouza
仮設 syoseki
プロフィール
myImage

作者:TM


私の職業は「建築現場の現場監督」。
何だかんだで15年働いている。
その15年分のノウハウを若い現場監督さんのために、全て暴露しくよ。

なぜ、キツイ建設業界で働き続けているのか?
その秘訣がしりたいあなたは
今すぐこちらをクリック

↓ ↓ ↓

詳しいプロフィールはこちら


あっ、
ただし「社外秘」や「会社独自の技術」じゃ無いよ。
あくまで、「私個人の感じる本音」だよ。
最新記事・おすすめ記事
  1. アンカーセットは在来工法か?システム柱脚か?現場…

  2. アンカーボルトに構造用と建て方用があるって聞いた…

  3. 鉄骨工事における現場で検査すべき項目10種類とは…

  4. 鉄骨工事における現場で検査すべき項目10種類とは…

  5. 鉄骨工事における現場で検査すべき項目10種類とは…

  1. 一級建築士の資格勉強を始める時期はいつからか?と…

  2. 在宅勤務になり建築現場に配属されない時の学習方法…

  3. 最上階の梁の定着は一般解の梁と何が違うのか?

  4. TMです。新年明けましておめでとうございます。【悩…

  5. 工事写真をスマホで管理する時代が到来!Photo Manag…

人気記事ランキング
月間週間デイリー
ブログランキング
にほんブログ村 住まいブログ 現場監督へ