杭と基礎とは一般的には杭頭補強筋や中詰めコンクリートで
一体化される事が多いのだけど、そのような工法を「剛接」という。
それに比較して、杭と基礎を鉛直力は負担するけど、
建物に地震時にかかる水平力は杭に負担しない「半剛接」
という工法も存在する。
では
半剛接接合にはどのようなメリットが有るかというと、
地震時に地盤が液状化する様な土地における杭は
上杭部分に大きな水平力が発生し、鋼管巻きなどが
発生するけど、水平力を負担する必要がなければ、
杭自体のコストの低減を行なうことが出来る。
ちなみに
半剛接の工法は以下の工法などがある。
キャップリングパイル工法
写真引用:http://www.capia.biz/technology.html
F.T.Pile工法
写真引用:http://www.ftpile.jp/page2.htm
そして
先程の写真を見て、勘の良いあなたならお気づきかも知れないが、
半剛接である現場としての最大のメリットは杭頭補強筋の干渉が少ない。
ということで、剛接の場合に比べ杭頭補強筋が圧倒的に少ないのだ。
しかも
杭頭補強筋の位置を後からセットすることが出来るので、
梁筋などとの干渉を抑える事ができるし、工法によっては
杭頭補強筋すら無いので、基礎配筋時に非常にスッキリする。
しかし
杭頭などの考え方は、会社や構造の担当者によって
様々な考え方があるのも事実なので、変更するのは
なかなか容易ではないと考えている。
もしも
あなたが設計段階から関与していて、構造の変更提案なども
出来る立場に有れば、コスト的に検討の価値は十分あると感じるよ。
つまり
杭の剛接と半剛接って何?実は、現場の苦労は大違いの理由とは、
半剛接接合の場合は、杭と基礎を構造的に連結するための補強筋が
剛接接合に比べて圧倒的に少なくて良いので、地中梁の主筋との干渉や
杭頭補強筋の安全のための養生など現場でのトラブルなどが減るから。
ちなみに
地中梁の主筋と杭頭補強筋との干渉については、
こちらの記事を合わせて読むと理解が深まるよ。
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