前回は、ガス圧接工事の施工計画書の全9項目のうち
1~4項目までをお伝えした。最初から読みたいあなたはこちらから。
ガス圧接器具
適切な器具を適切に使用してこそ所定の品質が確保される。
と言われればその通りで反論の余地も無いのだけど、
所定の品質を確保するには、どんな器具を使用するのか?
を記載すべきだよね。
だけど
実際には、変な器具を使用して施工しますという業者も
ガス圧接のような責任施工的な工種ではほぼ無いので
「サッ」と記入してしまえば良いと私は感じるよ。
圧接部の外観試験(全圧接部)
あなたはガス圧接部の外観検査を全数行っているかな?
と聞かれたらドキッとする人も少なくないはず。
実際に
言うのは簡単だけど、いざ実行するとしたら死ぬほど大変なのが
「全てチェックさせますから」というセリフじゃない?
「あんた全てって何箇所あると思っているんだよ!」
と言い返したくなる時もあるけど、だからと言って減るわけでもない。
という愚痴になってしまったけど、仕様書で全数検査と決まっているからね。
圧接部の超音波探慯試験(本数, 試験方法,試験位置,探傷器,試験従事者,成績書)
圧接部の引張試験(本数.採収方法,作業班ごとの施工範囲,試験所,成績書.鉄筋切断後の補強方法)
圧接部は鉄筋の母材以上の強度が必要である。
そして
母材以上の強度が有ることを示すには当然ながら試験が必要。
その試験には、直接圧接部を切り取り実際に破壊する「引張試験」
と、超音場を使用して非破壊的に検査する「超音波探傷検査」がある。
それぞれメリット・デメリットが有るがそれについては
別記事にて後日お伝えしていこうと考えている。
ただし
どちらの検査方法を採用するにしても、検査方法の手順を
しっかりと分かるように記載していおくことが大切だね。
ここで
1つだけ注意事項があるけど、検査のロットや本数は、
建築工事標準仕様書にて記載があるけど、設計事務所や
施主の仕様によって異なる場合があるのでよく確認しよう。
「3本だと思って引張試験をしたら実は5本だった」
なんて事が無いようにね。
不良圧接の修正方法
最後に「不良圧接の修正方法」になる。
以前のどこかの施工計画書の時に書いた記憶があるけど、
施工計画の中で重要なのは
「どのように施工すればうまく施工が出来るか」
もそうだけど
「もしも、上手く行かなかったらどうするのか?」
という事ではないだろうか?
例えば
極端な話をすると「施工自体」に関して言えば
別に施工計画書がなくても、現場監督がいなくても
作業員さんがそれなりに仕事をするだろうと感じる。
しかし
いざ「失敗」が発覚してしまった時に、どのように「修繕」
すれば適切なのか?を瞬時に判断できる人は少ない。
とあなたは感じないかな?
- 一旦壊して再度施工するべきか?
- 見た目だけ補修をすれば良いのか?
- 別にそのままでも良いのか?
失敗事例の内容によって様々だけど最初に検討しておけば
本当に失敗した時も対応がスムーズに出来るからね。
ガス圧接の場合は具体的な修正方法も決められているから
具体的には別の機会にお伝えすることにしよう。
つまり
ガス圧接工事の施工計画書に記載すべき内容は以下の9項目である。
- 工程表(圧接の時期)
- 施工業者名及び作業の管理体制
- ガス圧接技量資格者の資格種別等(資格証明書等)
- ガス圧接技量資格者の人数
- ガス圧接器具
- 圧接部の外観試験(全圧接部)
- 圧接部の超音波探慯試験(本数, 試験方法,試験位置,探傷器,試験従事者,成績書)
- 圧接部の引張試験(本数.採収方法,作業班ごとの施工範囲,試験所,成績書.鉄筋切断後の補強方法)
- 不良圧接の修正方法
そして
施工計画書の雛形はこちらの記事を参考にしてね。
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