敷地の狭い現場で杭工事を行うときは、機械やプラントがおさまるか?
が気になるポイントであるのだけど、ついつい見落としがちなポイントがある。
最初に結論から言うと、杭の材料や杭残土の仮置きの計画だ。
実は
杭の施工し始めの方は、一般的に敷地の奥の方から打設して行くはずなので
そこまで問題になることは少ない。
なぜなら
搬入出のしやすいエリアが出入口の比較的近い場所で確保しやすいので
杭の材料の搬入にしても、杭残土の搬出にしても車両の出入りがしやすいから。
しかし
杭が入り口近くの場所で施工する場合は、当然杭残土などは杭打ち機より
奥側に仮置きせざるを得ない。現場の状況にもよるが搬出出来ない日もあるだろう。
すると
工期にも影響が出てくるのである。普段は、杭の施工を行いながら搬出していた
杭残土が出せないとなると、「杭残土の搬出日」を別途設けてあげる必要がある。
杭のペースがつかめてくると「あと何日で終わる」のかが見えてくる所に、
余計な工程が入ってくると結構辛いものなのだ。
更に
杭の材料というのは既製杭にしても、現場造成杭の鉄筋かごにしても、
鋼管にしても、
かなりの重量物であることには変わりがない。
そこで、クレーンを使用して荷卸しをするのだが、
クレーンの設置位置と杭打ち機が干渉すると
杭の打設が中断する場合もあるのだ。
しかし
中々、計画段階ではイメージすることが難しい場合があるのだけど、
全く予想していないと、本当に2~3日は平気で遅れたりする。
もしも
次の工事の段取りをしていたら全て狂ってしまうので、
杭工事が始まる前、そして始まってからの実情を踏まえて
1度だけでなく数回に分けても良いのでこまめな打合せが
必要であると感じる。
更に必要なのは、
相手の要望に素早くこたえる実行力だけどね。
つまり
杭工事の計画で案外やりがちなのが、機械やプラントが
敷地内におさまったら工事が出来ると思って、
杭材を置くスペースや、杭残土を仮置きするスペースの検討を
忘れてしまうということ。
既製杭や鉄筋かごを何処に荷おろしをして、
どのように施工場所まで持っていくかによって
打設順序は決まってくる。
特に
敷地の狭い現場で杭工事がある場合は事前に
良く検討しておくことをお勧めしておくよ。
なんたって、現場は段取りが命だからね。
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