杭工事の職長さんと明日の工程の打合せを行っていると
「えっ?明日はそこを打設するの?こっちじゃないの?」
という場面によく遭遇した。
別に
杭工事の職長さんは何も考えずに打設順序を決めているのではなく
きちんとした根拠に基づいて順序を決定しているのだ。
当然、機械や材料の配置や全体工程として進めたい施工の流れを
見ながら順序を決めていくのだけど、私が新入社員の頃に感じていた
1つの疑問があった。
それは
「端から順番に施工すれば綺麗に流れが出来るのに何故しないのか?」
という疑問であり、つまり既製コンクリート杭の場合の杭は1つの基礎に
数本の杭が存在する「群杭」というパターンがほとんどである。
そこで、1つの基礎に3本杭がある場合には1日で1本しか
同じ基礎の中の杭を打設しないのだ。
だから
あっちの基礎の杭を1本打設したら、次はこっちの基礎という風に
飛び飛びで打設するのである。
対して、場所打ちコンクリート杭の場合は1基礎に杭1本という
パターンが多いので、杭径などの条件が揃えば端から順番に
施工を終えていくことが出来る。
そこで
理由は、勘の良いあなたなら気づいているとは感じるが、
「隣り合うを連続で打設すると杭孔が崩壊する危険性が有る」から。
もともと群杭を構成する場合は杭の相互間の距離の基準を設けているが、
隣り合う杭を連続して打設するとなると杭径の何倍以上必要
というルールがあった。
詳しい数値は杭メーカーによるはずなのであなた自身で
確認してみてね。あなたの口から言うことで相手の
あなたに対する見方も変わるかもしれないからね。
つまり
既製コンクリート杭の打設順序は杭No順に1つずつ打設するのではなく
飛び飛びに打設するのか?については、1つの基礎が数本の杭からなる
「群杭」の場合は、杭と杭の距離が短いために掘削孔が「崩壊」してしまう
可能性が高いので、同じ日に隣り合う杭を打設しないのだ。
一見、どのような考えに基づいているか分からない事も、原理を知ると
相手とコミニュケーションが一気に取りやすくなるよね。
もしも
なかなか分からないことを質問するのが恥ずかしいと普段から感じているなら
こちらの記事があなたには参考になると感じるので是非読んでおこう。
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