既製コンクリート杭の高止まり、低止まりに備えよう

Sponsored Links
/* */

 

既製コンクリート杭の施工を行う上で意識しておかないといけないのが
杭が「高止まり」をしたり、逆に「低止まり」をしたりする場合である。

 

もしも

掘削底に何か転石のようなものが落ちてしまっていると
杭が転石の上に乗ってしまった場合は、これ以上下がらなくなり
結果として「高止まり」になってしまう。

 

逆に

施工後に根固め液が思っていたより硬化しておらず、
杭の自重で沈んでしまった場合などは「低止まり」になる。

 

そして

高止まりであろうと低止まりであろうと基礎工事時に
何らかの問題が発生してくる。

 

例えば

高止まりの場合は、杭天端から基礎配筋のかぶり寸法を取るので
基礎配筋が全体的に上がってしまう結果となる場合があり、
はかま筋の天端のかぶり寸法が確保できない恐れもある。

低止まりの場合は、基礎に対する杭の「のみこみ寸法」が
確保出来ないので、程度にもよるが杭の周辺だけを掘り下げて
対応することになるだろう。

 

そこで

実際の施工に入る前に工事監理者さんと構造設計者さんと
杭メーカーを含めて許容値を決めておくべき。

 

案外、あなたの中ではそのくらい大丈夫だろうと考えている値でも
様々な観点から検討すると

「えっそういう問題が有るんだ!?」

という驚きの結果が待ち受けているかも知れない。
案外、高くても低くても様々な問題が有るのが杭の天端の管理。

 

ここで

今回、なぜ私がこの話題を書こうかと考えたか?というと
「基準値の理由を知っていてる」のと「ただ単に基準値を守る」
のでは、実際の施工管理を行う上での様々な判断の1つ1つに
雲泥の差が出て来ると考えているから。

「今回は○○だからNGの可能性が高いからやり直そう」

と言う判断を現場で出来れば楽しいよね。

 

つまり

既製コンクリート杭の施工管理で大きな問題に発展する可能性を
秘めているのが「高止まり」「低止まり」の問題である。

事前に、許容値をメーカーと工事監理者さんとで打合せを行い、
対処方法を確認しておくのがベストである。

 

そうしないと、せっかく打設した杭の耐力が得られずに掘削後に
一度埋め戻しを行い「増し杭」を打設しなければいけない事もある。
最悪の事態を想定して、事前に打合せを行うことは悪いことでは無いからね。

 

そして

もしも、それでも失敗をしてしまったらこちらの記事を参考に。

↓  ↓  ↓

  • コメント: 0
banner11

Sponsored Links


関連記事

  1. コンクリート打設でトラブルになりそうなポイントとは?(梁・スラブ編)

  2. 知っておいて損はない杭工事の選定の3つのポイントとは?

  3. 高強度せん断補強筋について知っておくべき2つのこととは?

  4. コンクリート工事の品質計画・許容値を定める上で大切な物とは?

  5. ダンプの白ナンバーは違法?緑ナンバーを使うべき理由とは?

  6. 最上階の柱頭部の納まりに「かご筋」は使えないのか?

  7. 鉄筋工事における建築工事監理指針による基本要求品質とは?(材料編)

  8. 壁筋の組立順序と端のピッチの基本をおさらい

  9. 既製コンクリート杭の施工計画書には何を記載すべきか?(4)

コメント

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

プレゼント付無料講座開催中
kouza
仮設 syoseki
プロフィール
myImage

作者:TM


私の職業は「建築現場の現場監督」。
何だかんだで15年働いている。
その15年分のノウハウを若い現場監督さんのために、全て暴露しくよ。

なぜ、キツイ建設業界で働き続けているのか?
その秘訣がしりたいあなたは
今すぐこちらをクリック

↓ ↓ ↓

詳しいプロフィールはこちら


あっ、
ただし「社外秘」や「会社独自の技術」じゃ無いよ。
あくまで、「私個人の感じる本音」だよ。
最新記事・おすすめ記事
  1. 鉄骨工事のボルトのクリアランスは○○mmしかない!?

  2. 鉄骨の工作図をチェックする時に確認すべき9つのチ…

  3. 鉄骨の工作図をチェックする時に確認すべき9つのチ…

  4. 鉄骨の工作図をチェックする時に確認すべき9つのチ…

  5. フラットデッキ、デッキ合成スラブ、デッキ構造スラ…

  1. 一級建築士の資格勉強を始める時期はいつからか?と…

  2. 在宅勤務になり建築現場に配属されない時の学習方法…

  3. 最上階の梁の定着は一般解の梁と何が違うのか?

  4. TMです。新年明けましておめでとうございます。【悩…

  5. 工事写真をスマホで管理する時代が到来!Photo Manag…

人気記事ランキング
月間週間デイリー
ブログランキング
にほんブログ村 住まいブログ 現場監督へ