「この納まりって上下替えても良いですか?」
と私の会社だけでなく、他の会社も合同で掛け合った事がある。
結果は、「標準仕様書に記載があるからダメ」ということで
設計図通りになってしまったのだけど、素人目には
余り効果が有るように見えないのが「土間コンクリート下の防湿層」。
確かに
防湿層は土間コンクリートの直下に敷くこと。
と記載されており、図解もちゃんと乗っている。
別に
この考え方がおかしいと私は感じている訳ではなくて、
土間コンクリート直下に、捨てコンクリートがある場合に、
防湿層は捨てコンクリートの下でも良いのでは?
と感じているからである。
だから
民間工事などで土間コンクリート下に捨てコンクリートがなく、
埋め戻して砕石の上に防湿層や断熱材を保護するための
クッション砂の上に防湿層を設置するのは何の違和感もない。
湿気は地下の埋め戻した土などから上がってくるので、
水を通さない捨てコンクリートであれば、別に上だろうが
下だろうが関係ないのでは?と感じるから。
では
具体的に嫌な部分はどこなのか?
と言われると2つある。
まずは
捨てコンクリートの上に防湿シートを敷くと「破れる」という懸念。
そもそも
捨てコンクリートの仕上げは「木ごて仕上げ」でつるつるではない。
しかも、普通のスラブの厚さよりも圧倒的に薄いので
骨材が沈むスペースがないので、骨材が表面に現れている
という状況も大なり小なり程度は様々だが有るのだ。
すると
防湿シートの上で配筋作業などをしていると、骨材と擦れて
破れてしまうのではと心配してしまうから。
2つ目に
防湿シートの上が雨などで濡れていて、シートの下が
コンクリートなどの固いものであれば「滑る」のでは?という懸念。
例えば
防湿シートの下がクッション砂などであれば、表面のシートが
たとえ滑りやすくても、体重でシートの下の砂などが
適度に沈んで吸収してくれるはずだけど、シートの下が
硬いものであれば滑りそうじゃない?
そこで
あなたが気になるのは
「で、実際やってみてどうだったの?」
ということだろう。
それは
「思っていたより問題なく出来た」
と言うのが正直な感想だね。
当然ながら、はじめの懸念事項が発生しないようには
気を使ったというのもあるけどね。
つまり
防湿層は土間コンクリートの下側に敷くのが仕様書通り。
そして、土間下に捨てコンクリートを打設する仕様であれば、
当然、土間コンクリートと捨てコンクリートの間に防湿層がくる。
ただ
私も含めて捨てコンクリートの上に防湿シートを敷くことに
抵抗感を感じる人は意外にも多い。という事を最近知った。
あなたはこの記事を読んでどのように感じるだろうか?
あっ
防湿層については、次回も注意点を記事にするので
合わせて読んでね。
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