最上階の柱の納まりというのは、実は毎回「これで良いか」と
私は確認をしている気がする。
なぜなら
特記仕様書の通りでは納まらない部位が1つ2つ出てくるからである。
その為に、毎回確認事項となってくるのだが、その話はまた今度しよう。
そこで
今回は最上階の柱筋のフックについてのみお伝えしていこう。
ちなみに
タイトルの最上階の柱筋のフックについて、あなたの現場ではどう?
私の現場では実は「全てフック付き」が多かった。
その理由を鉄筋屋さんに訪ねると
「過去に四隅だけフックにしていたら工事監理者さんに
全数フック付きにするように言われたから」
だそうだ。それ以来、安全策をとって全数フックにしている
という答えを返してくれたのだ。
更に
実際に、柱頭部の納まりの関係上、上から「かご筋」を設置する
必要になった場合には、柱筋とかご筋のラップ部分の端部を
お互いにフック形状にするようにという指示のある場合も。
だから
実際には、四隅のみ必要である最上階の柱筋の端部のフックが
全数設置になっている場合が有るということだよ。
最後に
「建築工事監理指針(令和元年版上巻) [ 国土交通省大臣官房官庁営繕部 ]」で該当部分を確認しておこうね。
P.297
(エ) 「標仕」 5.3.2(2)(ア)では,鉄筋の組立の作業性を考慮して,最上階の柱頭の柱主筋のうち,フックを付けるのは四隅だけとしている。ただし,丸柱の場合は四隅に相当する部分がないので,フックなしで定着長さが確保できるならばフックを付ける必要はないが,配筋に無理がなければ,フックを付ける方が望ましい。
つまり
最上階の柱頭の主筋うち端部にフックを必要とするのは四隅だけで良い。
しかし、監理者さんからの要望や過去の経験上自主的に全数フックを
設置する場合もある。
どちらにしても、柱主筋の四隅ふフックを付けると、最上階の梁の主筋に対して
45度に配置されることになるので干渉する可能性が増えるので取り合いの
納まりについては事前によく検討しておくことが大切だよ。
それから
少し話は変わるけど、日本国内では「本来の仕様よりより良く造る」
ということは、品質向上の観点から「良し」とされているけど、
外国に目を向けてみると「必要以上のオーバースペックは必要ない」
という考え方が大きく違う。
こちらは
日本と世界の物作りの土台や労働者の背景の違いが理由となる。
その辺りはISOという品質基準の考え方にも現れているから
こちらの記事も合わせて読んでみてね。
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