柱筋の配筋を見た時に思わず修正させた驚愕の光景とは?

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鉄筋は私自身も感覚的に即賛成が出来ないのですが、
「曲がっている鉄筋に外力が加わると伸びる」という
性質があります。

 

そのため

断面の違う部材同士をつなげる鉄筋を折り曲げて納める場合は、
折り曲げる幅と長さの関係が1/6以下でないといけません。

 

これは

1/6を越えて「急激に」ベンドして納めると地震などの
外力が部材に掛かると、折り曲げられた鉄筋が伸びていまい
部材自体に悪影響を与えてしまう可能性があるからです。

 

そろそろ

「結局!驚愕の光景って何なの?」

という声が聞こえてきそうですね。
そして、勘の良いあなたなら私の見た光景の想像もついているはずです。

 

そうです!

私の見た光景とは、マンションの1階の柱で2階の断面に対して
寸法をしぼっている柱で200mmしぼっているのに、
ベンドで折り曲げているのを見たときです。

 

基本的には先程述べた通り1/6の角度以内に抑えなくてはいけないのに、
私の見た鉄筋は45°ぐらいの勢いでカクッ、カクッと曲がっていたのです。

「おいおい…、そりゃ、やりすぎしゃね~か?」

と見た瞬間に呟いてました。

 

その後

鉄筋屋さんと話し合いの結果として、もったいないけど
主筋をやり変えることになりました。

聞くと、他にも100mm柱のサイズがしぼる箇所が
沢山あったので問題の柱も同様に処理したとのことでした。

 

そこで

この話を読んだあなたは「単なる鉄筋屋さんの能力不足じゃん」
と感じたかも知れませんが、現実的には普通に考えたら「嘘だろ!」
と言いたくなるような事があるのが「現場」であり「現実」です。

 

最後に

鉄筋コンクリート造配筋指針・同解説第6版 [ 日本建築学会 ]」の該当部分を確認して下さい。

 

(2) 接合部(一般階)の配筋:上階と下階の柱断面が異なる場合の柱梁接合部の標準的な納まりである,eは上階と下階の柱せいの差であり. e/D ≦l/6 のとき(a)の納まり,e/D> 1/6のとき(b)の納まりを用いることを原則とする. ただし,(a),(b)ともに,eの最大値は150 mm とする.Dは梁せいを示す.eの最大値が150mmを超える場合には, 別途, 詳細検討の上,設計図書に特記する.

 

つまり

柱筋の配筋を見た時に思わず修正させた驚愕の光景とは、
柱のしぼり幅が200mmあるのに柱の主筋をベンドして
納めている状態を見たときです。

 

これは

明らかに鉄筋屋さんのレベルの問題かも知れませんが、
もしも、あなたの現場で同様の状態が発生したときには、
実際にはどの様な行動がとれるでしょうか?

不安になったあなたはこちらの記事も合わせて読んでみて下さいね。

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