地中梁が上階の一般梁との大きな差は「梁せいが高い」こと。
せいの高い地中梁は3m を超すようなサイズになります。
すると、あばら筋(スタラップ)の形状も必然的に大きくなり
施工性の検討や、コンクリートの打ち継ぎの検討も場合によっては
必要になってきます。
そこで
今回は地中梁のあばら筋についてお伝えします。
まず
鉄筋業者として、どの様にあばら筋を組み立てたいのか?
を事前に確認することです。
具体的には
あばら筋を2つに分割して組み立てたいのか?
分割せずに組み立てたいのか?
分割するならどの様な形状なのか?
という事です。
なぜなら
地中梁のせいが高い場合や、耐圧盤が取り付く場合に、現場として
「どの様に打ち継ぐ計画なのか?」
を鉄筋屋さんに伝えなければいけないからです。
もしも
現場サイドとして、一度に地中梁全体を打設せずに
打ち継ぐ計画をしていれば、鉄筋屋さんの考えと一致しない
という事態があるかも知れませんから。
更に
耐圧盤の上で打ち継ぐ場合は、極端に言うと地中梁の下半分だけで良いか?
鉄筋自体は全て組んでおいて欲しいのか?
などを打合せておく必要があります。
お互いにコミュニケーションを取らないことで、
お互いが「やりにくい方法」を結果として取っている。
という最悪の状態は避けたいものです。
最後に
地中梁に取り付く構造スラブの位置を確認することです。
なぜなら
特記仕様書を確認すると大抵の場合は記載されていますが、
地中梁に関しては、
- 上部に構造スラブが取り付く場合
- 耐圧盤が取り付く場合
- スラブが取り付かない場合
で考え方が異なる場合が多いからです。
特に
地中梁のあばら筋が全て135°フックであれば良いですが、
地中梁を分割するなどして、90°フックの付く場合は
構造スラブが取り付かない側には設置できませんので
注意が必要ですからね。
つまり
地中梁であばら筋を組み立てる前に鉄筋業者に確認すべき事とは、
- あばら筋の形状をどのように組みたいか?の意思確認
- 背の高い地中梁の場合は途中でコンクリートを打ち継ぐ可能性の有無の共通認識
- 構造スラブが取り付く、取り付かない箇所の確認とフックの形状の確認
ここで
最も大切なのは、監督さんと職人さんが
「きっと、この通りにしてくれているだろう」
と期待してしまってお互いのコミュニケーションを取らないことです。
なぜなら
同じ場所で膝を付き合わせて打合せをしていても
全く思いが伝わっていないという冗談みたいなトラブルが
現実的には意外と多く起こっているからです。
だから
こちらの記事を読んで、あなたは同じトラブルを
抱えないようにして下さいね。
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