今回から「溶接接合」に関する内容をお伝えしていきますが、
以前に鉄骨製作工場での製品検査の話を記事にしましたが、
合わせて読んでもらえると嬉しいです。
さて、ここで問題です。
「建築工事監理指針」に「一昔前には、○○の取扱いを見れば、
工場の品質管理能力が分かるといわれた程、大切なものは何でしょう?」
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答えは「溶接棒」です。
鉄骨製作工場で作成する鉄骨の製品のほとんどは、溶接で他の部材と
接合されています。(本設・仮設含めて)
すると
工場の溶接に対する管理に不具合があれば、製品のほとんどに
不具合が潜んでいる可能性が高くなるからです。
そして
溶接接合は、あなたの認識の通り、溶接棒を溶かして、隣り合う
部材をくっつけるので、高熱を発します。だから、熱への影響を与える
不具合について非常にナイーブなのです。
よって
溶接棒は「湿気」が品質に大きく影響を与えるので、常に乾燥した状態で
保管・管理を行わなければいけないのです。
仮に、湿気を吸った溶接棒で溶接を行うと、アークが不安定になって
外観不良が生じてしまう可能性が高まります。
不具合が、内部欠陥では無く、外観不良なので検査でも容易に検出され
やすく、不具合が多い工場は信頼を失う。という事になるのです。
しかし
あなたは、今までの話を、
「ふ~ん。工場の人たち頑張れよ」
と他人事で聞いていい訳ではありません。現場でも溶接の1つや2つは
あると思います。その時に、現場での「管理状態が悪い」と、工事監理者
さんに、
「品質管理能力が低い現場だな~」
と思われる可能性が高いですかね。
とはいえ、現場では、溶接棒専用の設備を整えることは出来なので、
室内や車内で保存しておく、必要な分だけ開封して使用するなど、
出来るだけ、開封した後の溶接棒が湿気に触れないような対策を
行っておいて下さいね。
人の振り見て我が振り直せですね。
最後に
「建築工事監理指針(令和7年版上巻)」の該当部分を確認して下さい。
P.572
(2) 溶接材料の取扱い
「標仕」7.6.4(3)に 溶接材料の取扱いについて定められているが、特に重要なことは吸湿の防止である。吸湿した溶接材料や錆の発生したワイヤを使用すると、アークが不安定となり、スパッタが増大してビー ド外観を損う原因となる。また、ブローホールやビット等を発生しやすく健全な溶接を期待できない。さらに、水分中の水素が原因になり、割れ等の欠陥を生じやすい。
溶接棒の乾燥温度は被覆材の種類に応じて定められているが、特に低水素系溶接棒は、乾燥温度について注意が必要である。溶接棒はヒーターや赤外線等で防湿設備を備えた専用の保管室に保管し、また、作業時には携帯用乾燥器を用い、作業量に見合った出庫量を決めることが望ましい。
溶接棒の取扱いを見れば、工場の品質管理能力が分かるといわれた程、溶接材料の取扱いは大切なことである。
つまり
鉄骨製作工場で確認しておくべき溶接材料の○○とは、
溶接棒の「管理状況」です。鉄骨は工場では基本的に溶接接合なので
溶接の品質が製品の品質に直結しますので非常に重要です。
工場検査は旅行ではないので、見るべきところはしっかりと確認して
「この監督なかなかやるな」と思わせておくと、現場管理が楽になりますよ。
ちなみに
溶接については過去に色々記事を書いているけど、製品と製品を
溶接で接合するパターンとして、こんな記事も書いているので
合わせて読んでみて下さい。
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