前回は、杭の支持層が想定地盤より高い場合の対処法を
途中までお伝えしたので今回は続きから行くよ。
最後に
鋼管杭だけど、上から下まで鋼管の種類が変わらなければ、
意外に杭長の変更は簡単なのである。
なぜなら
鋼管杭が入らなくなったところでトルク値は出ているので、
杭としては成立しているから、掘削後に高止まり部分を
切断してしまえば完了だから。
だけど
鋼管杭をつなぎ合わせる時に種別が違うと、
大抵は上杭の方が厚い鋼管を使用している場合が多いので、
高止まり部分を切断すると杭全体の耐力が不足する
場合が多いので、事前に構造担当者に対して、
どのくらいまでなら高止まりしても切断可能なのか?
を確認しておくとトラブルにスムーズに対応できるよ。
事前に確認しておけば、杭が高止まりした場合に、
そのままで杭頭を切断すれば良いのか?
一旦杭を抜いて長さを調節して打ち直すべきか?
を悩まなくても済むよ。
何事もトラブルに備えて事前に確認しておくと言うのは
非常に大切なことだからね。
つまり
試験杭で想定地盤より高く支持層が出てしまった場合は、
既製コンクリート杭の場合は、既に製作をしているはずなので、
無理矢理に掘削して規定の長さを埋め込む事が多い。
場所打ちコンクリート杭の場合は、民間工事で杭長変更による
増減をあまり言わないお客さんや工事監理者さんであれば、
支持層から掘るべき規定のm数を確認してコンクリートの数量を
減らすのが得策。
逆に、官庁工事などで増減が大変な所は、工事監理者さんの方から
「杭長の変更なしで打設出来ますか?」と聞かれることもある。
鋼管杭の場合は、高止まりした際の上杭の長さに応じて、
切断してもOKという判断が出れば、「打てる所まで打つ」になる。
それぞれ
何m高く支持層が出るかによって、対応方法が変わるから、
今回の記事を頭の片隅に置きながら工事監理者さんと協議しよう。
もしも
相手が悩んでいるようであれば、こちらから積極的に進言するのも
相手からの信頼を得るためには必要な作戦だよ。
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