既製コンクリート杭を施工する前に提出しなければならないのが
杭の施工計画書である。
「杭の計画書なんて、杭屋が作ってきたのを表紙替えて出すだけ」
というあなたも1度何が必要でどんなことが書かれているのか?
また、書かなければいけないのか?について学んでおこう。
そうしないと、工事監理者さんや現場の上司に質問された時に
全く答えることが出来なくなってしまい恥ずかしい思いをすることになるよ。
それでは、「建築工事監理指針(令和元年版上巻) [ 国土交通省大臣官房官庁営繕部 ]」に
載っている施工計画書に記入すべき20の内容について順にお伝えしていく。
今回からの記事は長くなるので1000文字をベースに
区切ってお伝えしていく。あまり長いと疲れるしね。
1,工程表(施工機械及び杭の搬入時期,各ブロックごとの試験杭と本杭打込みの開始及び完了の時期等)
まずは工程表だけど、これはあなたも必要だと感じるよね。
特に杭工事は特殊な工法なので実際にどのくらい掛かるかは、
専門業者でないと判断つかない場合もある。
それから
杭工事は、ヨーイドン!でいきなり打設ができる訳ではない。
まずは、杭打機を組み立てなければならない。
杭打機の組み立てだけでも2~3日くらいは掛かるし、
杭打機の組立が完了したのなら試験杭がある。
そして、ようやく本杭を打設することが出来るのだ。
ちなみに、解体の時も日にちが掛かるので工程に反映しよう。
このように、杭工事の工程は本杭以外の部分もしっかり
検討しておくことが重要だよ。
2,杭の製造業者名
当たり前だけど、「どこで杭を製造するか?」をきちんと
明記することが大切だね。
特に
杭なんかはどこで製造しても良いという訳ではない。
きちんと規格にあった杭を製造するための許可をもっているか?
を確認する必要がある。
具体的には
その工場で製造出来る規格を確認して「製造する設備があるか?」
を確認しておかないと無理やり工場の規格に合わない杭を
製造して不良品にしてしまった工場も昔はあったらしいからね。
3,施工業者名及び作業の管理組織
「どこで製造するか?」と同じくらい重要なのが
「誰が施工するか?」であると感じる。
しかも
数年前の杭の偽装事件で問題になったのが「一次業者」である。
特に、一次業者が商社の場合は、実質的な管理をしない。
という場合があるので、施工体制上の問題にならないように
あなた自身で協力業者の施工体制を確認しておこうね。
もしも
何らかのトラブルが発生したときに責められるのは
他でもない「あなた」かもしれないから。
これ以上書くと長くなるので続きはまた次回。
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