前回は1~3について書いてきたので、
今回は4~について書いていくよ。
4,杭の種類,規格,寸法及び使用箇所(鋼杭の場合は,防錆処置を含む)
意外にチェックが漏れていて後で混乱しがちなのが
「杭の規格など」の記入間違い。
特に
杭の種類がたくさんあるような場合であれば、作成時に
コピー&ペーストをして修正を忘れることがある。
その間違いに気づかずに施工を進めていくと、
誰かがどこかで勘違いをしてしまって失敗する可能性が高い。
実際に
私は多少シチュエーションは違うけど、杭の打設直前で
杭の種類が違っているものが納入されていることに
気がついて間一髪だった経験がある。
だから
施工計画書のチェックだけでなく現場でのチェックも
しっかりと行って欲しい。
5,材料の受入れ検収の方法及ぴ記録
先程の項にも少し書いたけど、納入された杭の材料が
間違っているのに打設直前まで気がつかなかった原因に
材料の受入れ検収が形骸化していたことがあげられる。
「納入された材料は正しいはず」
と心理的に思い込みやすいけれど、そこが「落とし穴」かも、
思い込みによる間違いが無いように元請けと協力業者が
一緒に確認するなどすることが大切かな。
更に
当たり前だけど、破損していたりクラックの入った杭は
使用することが出来ないので、散水検査でクラックの有無を
調べる頻度をどのくらいに設定するか?
どのくらいの欠けまでは許容範囲か?
を施工計画書に定めておかないと「いざ」の場合に
右往左往してしまってパニックになるからね。
6,地中埋設物・障害物の調査,移設,防護,撤去等の計画
杭の掘削が途中で止まったと思ったら昔のし尿処理槽の
底盤のコンクリートが残っていた。
ということを私は数年前に実際に経験したことである。
4つの基礎にまたがり、全て同じくらいの深さで
杭打機のキリが止まってしまうから初めて「おかしい」と
感じたけどそうでなければ転石だと思ったに違いない。
昔の山留めの棚杭がそのままになっていて杭と干渉した。
ということもあったよ。
いきなり全ての地中埋設物を調査することは難しいけど
なにかしらのトラブルにぶち当たった時は、様々な可能性を
視野に入れて検討することが大切。
せめて
最初から把握している地中埋設物に関しては、
施工計画書に添付して対策を講じてね。
7,施工機械の仕様の概要及び性能
「そんなサイズのオーガじゃ掘れないでしょ!」
と言うことは少ないにしても専門業者の懐事情により
「しばらく我慢の日々」を過ごさなければいけない事もあるかも。
そこで
あなたはこれから現場で施工する杭に対して「どのくらいの能力」が
必要なのかを把握しているかな?
きっと、「把握している」という人は5割くらいかな?
そのくらい「業者まかせ」で興味の無い人がいるから。
この記事を読んだのを良い機会にして、1度把握してみては
いかがだろうか?
これ以上書くと長くなるので続きはまた次回。
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