鉄筋を溶接で継ぐという事は?溶接継手を分類すると?

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鉄製品を組み立てていく過程で必須なのは「溶接」です。

実際に、鉄骨部材を組み立てる過程においても異なる部材同士は
99%溶接でつなぎ合わせていますよね。現場では施工性を高める
ために高力ボルト接合で行うことがありますが、鉄骨量を減らすために
ウェブ部分のみ高力ボルト接合で、フランジは現場溶接という
構造形式も実際にはあるくらい溶接は一般的です。

 

しかし

鉄筋については同じ鉄と鉄をつなぎ合わせるのに「溶接」が登場
するパターンはあまり多くなく、どちらかと言うと「鉄筋と溶接」
の組み合わせは「えっ!?溶接?」と構えられるケースが多いのでは?
と私はこの記事を書く前にふと感じました。

 

更に

あなたは鉄筋工事で規定されている溶接継手は何か?
と言われると正確に答えることが出来ますか?

 

そこで

今回は基本的な「溶接継手」とは?について考えて行きましょう。

 

まずは

建築工事監理指針(令和7年版上巻)
の該当部分を確認して下さい。

 

P.350

5.6.1 一般事項

溶接継手を分類すると図5.6.1に 示すとおりとなる。平成22年版「標仕」までは、このうちD16以下の細径鉄筋に用いる重ねアーク溶接継手 (フレア溶接継手)のみを特殊な鉄筋継手として取り扱っていたが、平成25年版「標仕」で、「鉄筋の継手の構造方法を定める件」(平成 12年 5月 31日 建設省告示第1463号)に適合する溶接継手についても取り扱うように改定され、現在に至っている。すなわち、「標仕」及び本節で取り扱う溶接継手は、上記の告示に適合する突き合せ溶接継手 (エンクローズ溶接継手)と D16以下の細径鉄筋に用いる重ねアーク溶接継手 (フ レア溶接継手)が対象である。

なお、図5.6.1の 溶接継手のうち、フラッシユバット溶接継手及びアプセットバット溶接継手からなる突合せ電気抵抗溶接継手は、溶接閉鎖型のせん断補強筋や開口部補強筋に用いられる。これらのうち、高強度せん断補強筋の接合に用いる溶接は、5.3.2(4)(イ)に 記述したように、それぞれの製品の設計施工指針が対象とする製造工場又は加工工場のみで行われる。これは、評定を受けて製造される開口部補強筋製品についても同様である。また、せん断補強筋に用いる溶接については、(公社)日本鉄筋継手協会が審査により高品質な溶接閉鎖型せん断補強筋を製造する会社 (工場)を「優良溶接せん断補強筋製造会社」として認定しているので、参考にするとよい。

図5.6.1 溶接継手の分類

 

ここで

私が一番意外に感じたのは一般的な「フレア溶接」が鉄筋継手の仲間に
入っていることでした。私のイメージは突合せ溶接(エンクローズ溶接)
をメインとしてその中で工法的に分かれているというイメージだったので

「あ~~、確かにフレア溶接も鉄筋をつないでいるな~~~」

と、細径の鉄筋をつなぎ合わせるフレア溶接は完全に頭の中から抜けていた!
というのが正直なところでした。こうやって改めて記事にするために資料を
見直すという事が「知識の見直し」として非常に重要なことなんだな~。
と感じた瞬間でした。

 

また

突合せ溶接(エンクローズ溶接)と重ねアーク溶接継手(フレア溶接)
については、次回・次々回でお伝えする予定です。

 

つまり

現場内で一般的に使用される鉄筋の溶接継手と言われるものは
下記のの2種類です。

  • 突合せ溶接(エンクローズ溶接)
  • フレア溶接

 

また

フラッシュバット溶接、アプセットバット溶接継手からなる
突合せ電気抵抗鰍継手は、あなたが現場で目撃することもあり、
具体的には溶接閉鎖型のせん断補強筋の接合部で使用されています。

 

ちなみに

高強度せん断補強筋については以下の2つの記事で
解説していますので、1つだけでも確認してみて下さいね。

↓ ↓ ↓

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