契約図書と実際に施工する設計図書で実際にあった罠とは?

Sponsored Links
/* */

 

契約図書とは、文字通り「工事を契約した時の図面」である。

 

ちなみに

契約図書の中には、大きく分けて「契約書」と「設計図書」の2つがあり、
「設計図書」の中には

  • 質問回答書
  • 現場説明書
  • 図面
  • 特記仕様書
  • 標準仕様書

が含まれている。

 

そして

契約図って一応現場においてあるけど、
現場の施工は実際には「最新図」で仕事を進めるよね。

 

しかし

ある日突然、客先からこんなことを言われたのだ。

「金属工事の〇〇の納まりって□□でしたよね」

と、でも私がいつも施工するに当たって使用している図面には、
どこにも□□なんて載っていない。

「□□なんてどこにも載ってないですよ」

と言うと、

 

「イヤイヤ、ここに載っているじゃないですか」

と契約図を持ってきて、該当のページを見ると、
確かに□□が載っているのである。

 

「ほら」

と得意気に見せる客先に対して、

 

「でも、最新図では載ってないですよ」

と、逆に最新図を見せる私。
しばらく、沈黙の間に

「図面が、差し替わってますね。
でも、契約図で契約をして内訳を作成しているので設計変更です」

 

こちらからすると、

「おいおい、勝手にそっちが図面差し替えて何言ってんだよ」

と心の中では感じていたよ。

 

最後に

「契約図と最新図が違うみたいだから確認しておいてね」

と簡単に言ってきたもんだから、
かなり頭に来た記憶があるよ。

だって、10ページ位の設計図書なら確認できるけど、
数百ページに渡るような設計図書で、
一言一句チェックするなんて現実的には無理。

 

だから

「設計事務所に雲マーク付けてもらわないと無理ですよ」

と頼んでみても、結局そんな新設なデータが
送られてくることはなかった。

 

しかし

新旧の設計図書の違いは、意外な所から発覚する。
それは、「内訳明細書」である。

内訳明細書を確認していて、

「あれっ、こんな項目ないぞ」

と感じる場合は、大抵図面の相違が生じている可能性がある。

数量の違いはパッと見ただけでは分からないけど、
項目があったり無かったりするのは比較的見つけやすいと
感じるので、あなたが「大きな被害」に遭わないように
「疑問に感じた項目」は必ず2つの図面を見比べるようにしようね。

 

つまり

私が経験した契約図書と実際に施工する図書での罠とは、
実際に施工する設計図書に書いていない情報が、
契約図書に書いてあったということ。

 

もしも

契約時点で設計が固まっていないような情報を
手に入れた時は、図面の一言一句をチェックするのは
非常に大変なので、積算の明細票などを見比べて
「あれっ」と感じる所が無いか、確認することは非常に重要。

 

更に

「失敗した~」と感じた時は、こちらの記事がオススメだよ。

↓  ↓  ↓

  • コメント: 0
banner11

Sponsored Links


関連記事

  1. コンクリートの水平・垂直打継に関する11の基本的な知識とは?(2)

  2. 施工計画書と施工要領書と作業手順書の違いを理解しているか?

  3. 既製コンクリート杭の施工計画書には何を記載すべきか?(6)

  4. 型枠工事の構造計算の基本のキを理解して最低限の事故を防ごう!

  5. 庇の様な片持ちスラブの支保工を1日でも長く置きたい心理とは?

  6. 鉄筋工事の施工計画書の本音と裏側(7)

  7. 自立式山留め工法において変位の管理が最重要である理由とは?

  8. 建設工事計画届の作成のポイント【杭打設計画図】

  9. 高炉セメントB種(BB)のコンクリートを採用するメリットとは?

コメント

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

プレゼント付無料講座開催中

kouza
仮設 syoseki

プロフィール

myImage

作者:TM


私の職業は「建築現場の現場監督」。
何だかんだで15年働いている。
その15年分のノウハウを若い現場監督さんのために、全て暴露しくよ。

なぜ、キツイ建設業界で働き続けているのか?
その秘訣がしりたいあなたは
今すぐこちらをクリック

↓ ↓ ↓

詳しいプロフィールはこちら


あっ、
ただし「社外秘」や「会社独自の技術」じゃ無いよ。
あくまで、「私個人の感じる本音」だよ。

最新記事・おすすめ記事

  1. 鉄骨工事の中で自然と行われている「環境的な配慮」とは?

    2023.04.10

  2. 鉄骨の製品検査に工事監理者さんを連れていくのは当たり前なのか?

    2023.04.03

  3. 鉄骨工事の工事現場施工要領書に関するチェックのポイントとは?(…

    2023.03.27

  4. 鉄骨工事の工事現場施工要領書に関するチェックのポイントとは?(…

    2023.03.20

  5. 鉄骨工事の工事現場施工要領書に関するチェックのポイントとは?(…

    2023.03.13

  1. 一級建築士の資格勉強を始める時期はいつからか?という悩み

    2020.08.07

  2. 在宅勤務になり建築現場に配属されない時の学習方法は?という悩み

    2020.04.20

  3. 最上階の梁の定着は一般解の梁と何が違うのか?

    2019.02.15

  4. TMです。新年明けましておめでとうございます。【悩める建設マンへ】

    2019.01.01

  5. 工事写真をスマホで管理する時代が到来!Photo Manager(2)

    2017.10.09

人気記事ランキング

月間週間デイリー

ブログランキング

にほんブログ村 住まいブログ 現場監督へ