鋼矢板が施工を苦手とする地盤は砂質層、粘土層、礫層、それとも?

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鋼矢板(シートパイル)は止水性のある山留め材として
1番ポピュラーな工法であると私は考えている。

 

しかし

1番ポピュラーな工法ということは、様々な場所で使用されるので
その土地々々の地層を考慮しなければいけないのが現実。

施工する地域自体がいつも限られていて地層なんていつも同じ。
という人はほとんど稀であると感じるので、9割の人は行く先々の
地層と格闘しなければイケないだろう。

 

そこで

鋼矢板に関して、どのような地層が1番適しているのだろうか?

について今回はお伝えしていく。

 

まず

私が1番適していると考えるのは砂層である。

なぜなら、シートパイルの圧入がしやすいだけでなく、
鋼矢板の引抜き時においても、しっかりと水締めを行えば
1番周辺地盤に悪影響を及ぼす可能性が少ないから。

 

次に

適していると私が考えるのは粘土層である。

なぜなら、圧入はしやすいが、引抜き時に地中の土を
一緒に引っ張り出す可能性が高く、周辺地盤に悪影響を
及ぼす可能性が高くなるからである。

 

最後に

1番適さないと考えているのは礫層や転石の多い層である。

なぜなら、山の中の工事であればバイブロハンマーなどで
振動を掛けて打設することも可能で有るかもしれないが、
一般的に街中の工事であれば、不必要な振動や騒音の起きない
サイレントパイラーでの圧入が一般的であるからだ。

 

すると

地中に、レキや転石があると「割る」ことも「逃がす」事もできず
ひたすら障害物の上を「コンコン」と叩き続けるだけの結果になる。
そして、工事はこれ以上進まないという事態になる。

 

その結果

地中障害の撤去工事や先行掘削による障害物の除去などが
行われるため、余計やコストと時間を費やしてしまう。

 

だから

山留めの計画時に、地層をよく確認することは、結果的に
「手戻り工事」の抑制につながるよ。

ちなみに、先行掘削については、後日また記事にする予定。

 

つまり

鋼矢板が苦手とする地盤は礫層や転石の多い地層である。
特に、街中の工事でサイレントパイラーで鋼矢板をしている場合は
礫層や転石を貫通することが非常に困難なので、予想される場合は
先行掘削を行うことも視野にいれるべきである。

 

ただし

先行掘削を行うとその分余計な費用が発生するので、
山留めの工法の検討自体も含めて1番メリットのある施工方法を
選ぶようにしたほうが良いね。

更に、こちらの記事も合わせて読むと効果的だよ。

↓  ↓  ↓

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