鉄骨柱をケイカル板やALCで囲うのは耐火性能だけなのか?

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私の行く3階建のスーパーの入口の独立鉄骨柱はALC貼りです。

当然ながら、鉄骨で耐火性能を求められるので、耐火材である
ALCが貼ってあり、性能を満たしていることは分かります。

 

しかし

普通に考えたら無いとは思いますが、もしかしたら、
ALCを剥がしたら、別に耐火被覆があって、外壁に合わせた
化粧材としてALCが貼られているだけかも知れません。

でも、先ほど「普通に考えたら無いとは思いますが」と前置き
したのは、わざわざ耐火性能を満たす材料をダブルで施工する
必要はコストを考えても合理的では無いからです。

 

ここで

今回のテーマは、わざわざ耐火被覆材としてALCやケイカル板
などの材料を選ぶ理由はどこにあるのか?です。

 

ちなみに

コストだけを考えるとロックウール吹付けが安く、その次に
耐火材の巻付けが安くて、ALCやケイカル板は高い部類に
入ります。

その高い部材をわざわざ使用する理由の1つに「デザイン性」
があげられます。

とはいえ、ALCのデザイン性と言われると疑問が残る
かもしれませんが、商業施設等で外壁がALCであれば
デザインの統一性がはかられますし、凝ったデザイン
にしたければ、ケイカル板で耐火性能を確保した上で、
その上に仕上げ材を持ってきた方が施工性もデザインの幅も
広がるんだと私は考えています。

 

ここで

「それなら、鉄骨柱にはロックウール吹付けておいて
 軽鉄で壁をつくって仕上げしたら?」

と思うかもしれませんが、成形板型の耐火材の中でも
ALCやケイカル板は耐水性に優れているので、外部に
面していて雨がかりになる箇所での使用材料として
優れているのです。

 

だから

私の施工してきた建物でも、雨がかりか?意匠性が必要か?
使用材料が異なっていましたよ。

 

最後に

建築工事監理指針(令和7年版上巻)
の該当部分を確認して下さい。

P.614

7.9.5 耐火板張り

(1) 繊維混入けい酸カルシウム板、ALCパネルや軽量コンクリート板等、強化石こうボード、押出成形セメント板等の成形板耐火被覆材を釘、かすがい、及び水ガラス系接着剤で張り付ける工法であり、耐火板表面への塗装による化粧仕上げも可能である。

(2) 施工上の留意点

(ア) 成形板耐火被覆材の揚重計画をあらかじめ作成し、揚重量の軽減や揚重回数の減少等を図る。
(イ) 材料の保管場所、切断加工場、張付け用仮設足場計画等の検討する。
(ウ) 耐火被覆成形板の切断くず等廃材の処理を検討しておく。
(エ) 施工速度に制約があるため、 全体工程の中でクリティカルパスとなることが多い。
(オ) 成形板耐火被覆材を鉄骨に直接張り付けることは、鉄骨面が平滑でない場合及び添え板を使用して高カボルト接合をする場合は、これらの上に張り付けられた耐火板の表面が段違いとなり、見苦しい外観となることがある。このような場合には、鉄骨ウェブ部に捨板を取り付けて浮かし張りとするのが有効である。
(カ) 接着剤のみに依存すると、施工後の時間経過に伴い耐火被覆成形板の剥落を生じるおそれがあるので、釘やかすがい等の金物で機械的に十分緊結することが重要である。
(キ) 耐火被覆成形板は一般的に吸水性が大きいため、建築物の外周部に当たる鉄骨架構とし使用する場合は、施工時に雨水が掛らないような養生をする。
(ク) 接着剤は、水ガラス系 (NaSi03) 成分を主体とする材料が多いので、水溶性であり耐水性は劣る。建築物の外周部に当たる柱や梁の耐火被覆材を接着する場合には、施工時に雨水が掛からないような養生をする。
(ケ) 施工に先立ち、支障となる浮き錆、付着油等は除去する。

(3) 繊維混入けい酸カルシウム板二種の直張り工法及び箱張り工法の一例を図 7.9.1 に示す。

(4) ALCパネルや軽量コンクリート板等で耐火被覆する場合には、構造体の動きに追従できるような接合部の詳細について検討することが重要である。
なお、国立研究開発法人 建築研究所監修 「ALCパネル防耐火構造 (告示仕様) 設計施工標準 2017年版」が発行されているので、施工前に確認する。

(5) 強化せっこうボードは、鋼製下地材に小ねじ留めをする。

 

図 7.9.1 耐火板張付け工法の例

 

P.618

7.9.9 耐火被覆の試験

(3) 耐火板張り工法

(ア) 現場搬入された材料が、所定の厚さと密度を満足していることを確認する。
(イ) 成形板が、鉄骨あるいは隣接する成形板と接着剤及び金物で維実に積め付けられており、耐火性能を阻害するおそれのないことを検査する。特に成形板の剥落を防止するために、釘やかすがい等の金物が適切に施工されていることを確認する。

 

つまり

耐火被覆材として耐火板張り(ケイカル板・ALC等)を使用する場合は、
ロックウール吹付け工法などに比べて、コストがかかるので、単純に
耐火性能を求めるだけでなく、デザイン性や雨がかりを考慮した
場所に限定されて使用されることが多いです。

ALCやケイカル板などの施工のポイントは今後(かなり後になりますが…)
記事にしていきたいと思いますので、その時はこちらにリンクを貼りますね。

★(今後対応予定)ALCのリンク★
★(今後対応予定)ボード貼りのリンク★

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