既製コンクリート杭の継手は大きく2つに分けて
「溶接継手」と「機械式継手」がある。
そして
お互いに相反するメリット・デメリットを持ち合わせている。
そこで、今回はそれぞれの違いについてお伝えする。
まずは
溶接継手から。
溶接継手の最大のメリットはコストが安いと言うこと。
コストが安いというのは現場で利益をあげないと
いけない命題を常に課されている立場の所長などには
非常に魅力的である。
更に
端部の金物も手に入りやすいので杭長の変更などの
トラブルが発生した場合にも対応が機械式継手に比べて
早い可能性が高い。と言うこと。
しかし
当然、溶接継手においてもデメリットはあり、
最大のデメリットは「天候に左右される」こと。
雨が降ると溶接が出来ないという建設の世界では
当たり前という状況が自分たちの工程の首を締めるのだ。
だから
雨が降る予報が出ると、パソコンなどの前で数時間先の
解析予報を見ながら作業を進めるか?待機か?を判断する。
そして
雨が振ってきた場合は様々な方法を使用して、溶接部に
雨水が落ちてこないように必死な状況に現場は陥る。
それだけ、杭において継手部の品質というのは重要。
結果として
杭工事がある程度進捗していくと毎日の施工実績から
最終的にいつ頃杭工事が完了するのか?が予想できるが、
「ただし雨天は除く」という条件付きになってしまうので、
次の工事の段取が難しい面も持ち合わせている。
よって
「天候に左右されない機械式継手にしてよ~」
といつも感じていたよ。
次に
機械式継ぎ手の場合はメリット・デメリットは
溶接継手の場合の全くの「逆」である。
ここで
1つ付け加えるとするとメリットとして1箇所あたりの
施工時間が溶接継手に比べて圧倒的に短いということ。
だから
1日当たりの施工本数も溶接の工法により変わってくる
事が出てくるので継手工法を変更する機会があれば
参考にして頂けると幸いだよ。
つまり
溶接継手と機械式継ぎ手のメリットとデメリットの関係は
お互いのメリットとデメリットが相反している。
ここで
機械継手について述べると、メリットとしては「天候に左右されない」
デメリットとしては「コストが割高」である。
コストを取るか?施工性を取るか?現場の判断が問われる所だね。
最近の私の個人的な考えは、多少材料コストが高くても
施工性の良い方を選んだほうが最終的に上手くいくのかな?
あっそうそう、決断するといえば過去にこんな記事も書いたっけ?
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