途中で何か障害物に当たっていたら間違ってしまわない?
と言うのが、私が一番最初に検尺を見た時の率直な感想だった。
そもそも
「検尺」とは、場所打ちコンクリート杭の掘削深度やコンクリートの
打設高さの確認に用いられる、スチールテープのような目盛りのついた
長い紐の先端に「重り」のついた物を、掘削孔に落とし込んで、
重りの着地点から地上までの深さを計測することである。
原理は単純すぎるほど単純だし、重りが何かの障害物に
引っ掛かったり、検尺する底に転石などがあれば、
当然ながら計り間違える可能性があるから。
しかし
現場をよく見ていると、杭工事の現場代理人は検尺の時に、
下部に障害物が無いであろう場所をイメージして、
何度か検尺を繰り返しながら、障害物などによる
計り間違いを防いでいたよ。
当然ながら、検尺を行いながら
「大体このくらいの数値になるはずだ」
という予測値を頭の中に描いているだろうけどね。
だから
コンクリート打設時におけるトレミー管を引き抜いたり、
余盛り高さを確認してコンクリートの打設を終了するのは、
全て検尺を行って判断するので「当てになる」測定方法だと
実際の施工を見て感じたよ。
ちなみに
世の中IT化が進んでいる現代だけど、建設業には
「自然の原理」を利用した原始的とも感じるような
やり方って今でもたくさんあるからね。
「重り」を使うと言えば「下げ振り」なんかも当てはまるよね。
「えっ!?今どきはレーザーばかりで下げ振りなんて使わない?」
ちなみに
下げ振りはこちら。
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つまり
場所打ち杭の検尺って本当に当てになるのか?という疑問には、
「大体の目安としては十分に当てになる」といえるけど、
シビアな数値としては当てが外れてしまう可能性も高い。
しかし
他に代替え手段がなかなか無いことや、数cmというシビアな
数値を求められることが少ないため「十分に有効」な手段だよ。
このように
建設現場では、以外に原始的なやり方を行っている場合がある。
ちなみに、こんな記事の内容も当てはまるかもね。
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