「えっ!?別に本数一緒だから良いんじゃないの?」
「いやいや、仮に本数同じでも勝手に変更してもらったらダメですよ!」
「何でダメなんですか?主筋が納まらない設計したのはあなたでしょ!」
「だったら、事前に相談してくれたら良かったじゃないですか!
とにかく、今のままだと耐力が足りない可能性があるので、
後日指示しますのでその通りに対応してください。」
「何だよ~!それじゃあ明日コンクリート打てないじゃないか!」
「そう言われてもダメなものはダメです!」
「もういい!ふざけんなよ!!」
ところで
あなたはこのやり取りで問題なっている内容が分かりますか?
完璧に分かるという人は今日はここまでで、また次回でもかまいません。
不安な人、全くイメージがつかない人は是非読んでください。
ちなみに
冒頭のやり取りは、ある現場におけるコンクリート打設前の
配筋検査での工事監理者さんと現場監督さんのやり取りですが、
私が勝手に作り上げたフィクションです。
そこで
とある梁符号で納まりの関係上1段筋だけで構成されていたのが
どうしても納まらずに主筋の1本を2段筋に気を効かせてしたのでした。
だから
現場監督さんの立場としては「気を効かせて納めてあげた」という
設計者のミスをフォローしてあげたつもりなのに、まさかの反撃で、
ふざけんなよ!という気持ちでいっぱいになるのも分かりますよね。
では
一体何が問題になったのでしょうか?
実は
梁の主筋を1段筋から2段筋にすると「鉄筋重心位置」が変わります。
鉄筋重心位置については、こちらのサイトに分かりやすく載ってますから
参考にしてみて下さいね。
参考サイト:鉄筋重心位置とは?
もしも
現場監督さんにこの知識があれば、工事監理者さんへ
事前に質疑をしていたかも知れませんね。
つまり
地中梁の主筋が納まらない時に、勝手にしてはイケない事とは
地中梁の主筋の「段数」を勝手に増やすことです。
なぜなら
主筋の配置されている「段」が違うと地中梁の端からの重心位置が
変わるので、期待できる応力を変化させないといけないからです。
そして
勝手に現場の判断で主筋の段数を増やしている場合は、
「これくらい大丈夫だという」
という思い込みから行っているケースが9割でしょう。
問題があると言われた人は「青天の霹靂(へきれき)」
かも知れませんね。
あっ、そうそう。
思い込みがトンデモナイ結果を招くといえば、
是非こちらの記事も確認しておいて下さいね。
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