流動化コンクリートは不具合なしの万能薬か?管理の厳しい材料か?

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コンクリートの品質に関する不具合で1番多いのが「ジャンカ」などの
「充填不良」ではないでしょうか?

 

とりあえずコンクリートを流し込んでサッとバイブレーターを掛けると
後は自動的にコンクリート自身が不具合なく充填してくれると非常に楽です。

流動化コンクリートの様に流動性が良い性質を持っていれば
思わず期待してしましますよね。

 

実際に

私は純粋に「流動化コンクリート」という名前でのコンクリートを打設した
という経験は有りませんが、高強度コンクリートを打設した時に、
スランプ管理ではなくフロー管理を行ったことがあります。

 

確かに流動性が良いのでジャンカ(豆板)などの不具合は発生しませんでした。
そういう意味で言えば、品質管理のしやすい材料だと言えますね。

 

しかし

流動化コンクリートを打設する上で、品質管理において注意すべきポイントは
以下の3つが挙げられます。

  1. スランプの経時変化が大きくなるため、流動化剤を練り混ぜから打込み完了までの時間を外気温が 25℃ 以下の場合は 30分以内、 25℃ を超える場合は 20分以内とすることが望ましい。
  2. 先に打込んだコンクリートの流動性を考慮すると打ち重ね時間は、外気温が 25℃ 以下の場合は 60分、 25℃ を超える場合は 40分程度にすることが望ましい。
  3. 上記により、流動化剤投入後からの時間管理が厳しいので、生コン工場ではなく現場で混入して練り混ぜる事とする。

 

この3つに共通するのは、流動化コンクリートというのは非常に
「足の速い」材料であり、モタモタしていると直ぐに品質が劣化する為
普通コンクリートを打設するよりも小さな区画でテンポよく打設しないと
本来の流動化コンクリートが持っている性能を発揮する事が出来ません。

 

だから

流動化コンクリートに限らず特殊なコンクリートを打設する場合は、
全体打設量を抑えて、余裕をもって打設することで確実に求められる
品質を確保するという事に意識を置いて方が良いと私は考えています。

 

最後に

建築工事監理指針(令和元年版上巻) [ 国土交通省大臣官房官庁営繕部 ]
の該当部分を確認して下さい。

P.504

6.15.1 一般事項

(1) 流動化コンクリートを使用する場合には、その使用目的を明確にし、構造物のコンクリー トが所定の品質のものとなるように、材料、調合、流動化の方法、品質管理の方法等必要な事項を施工計画書において確認する。

流動化コンクリートの品質は、ベースコンクリートの調合と流動化剤の添加量により左右される。所要の品質の流動化コンクリートを得るためには、ベースコンクリートの品質が一般のコンクリートと同様、「標仕」2節の品質を満足していることが必要不可欠である。

流動化コンクリートは、同じスランプの通常の軟練りコンクリートに比較してスランプの経時変化が大きいので、流動化剤の添加及び流動化のためのかくはんは工事現場で行うこととしている。また、かくはんの管理は、回転数又はかくはん時間によ って行うとよい。

なお、市街地での トラックアジテータの高速かくはんは、騒音の問題が発生するので、 工事開始前に住民の理解を得る必要がある (6.4.3(2)参照)。

 

P.507

6.15.4 運搬、打込み及び締固め

流動化コンクリートの運搬並びに打込み及び締固めの方法は、基本的には、一般のコンクリートのそれらと変わることがないので、「標仕」6節によるとしている。

一方、流動化コンクリートは、同一スランプの軟練りコンクリー卜と比較して、スランプの経時変化が大きい、分離しやすいなど施工に関わる問題点もあるので、運搬並びに打込み及び締固めには、さらに、次の事項も考慮する必要がある。

(ア) 流動化コンクリートは、通常の軟練りコンクリートに比べてスランプの経時変化が大きく、また、使用材料や調合によっては、骨材分離や品質変化が生じやすくなることがあるので、流動化後から打込みまでの時間が短くなるように事前に十分検討して、適切な運搬方法を定める必要がある。

(イ) 流動化コンクリートは、練混ぜから流動化までの時間が長いほど流動化後のスランプの経時変化が大きくなる。したがって、練混ぜから流動化剤添加までの時間をできるだけ短時間とし、また、荷卸しから打込み終了までに要する時間も外気温が 25℃ 以下の場合は 30分以内、 25℃ を超える場合は 20分以内とすることが望ましい。

(ウ) 流動化コンクリー卜は、通常の軟練りコンクリートに比べてスランプの経時変化が大きいため、先に打ち込んだコンクリートの流動性を考慮して打重ね時間間隔の限度を定めるのがよく、外気温が 25℃ 以下の場合は 60分、 25℃ を超える場合は 40分程度にすることが望ましい。

 

つまり

流動化コンクリートは自己充填によりジャンカなどの不具合が起きない
万能薬の面も持ち合わせているが、同時に管理の厳しい材料でもあります。

 

具体的には

  1. スランプの経時変化が大きくなるため、流動化剤を練り混ぜから打込み完了までの時間を外気温が 25℃ 以下の場合は 30分以内、 25℃ を超える場合は 20分以内とすることが望ましい。
  2. 先に打込んだコンクリートの流動性を考慮すると打ち重ね時間は、外気温が 25℃ 以下の場合は 60分、 25℃ を超える場合は 40分程度にすることが望ましい。
  3. 上記により、流動化剤投入後からの時間管理が厳しいので、生コン工場ではなく現場で混入して練り混ぜる事とする。

という事で、普通コンクリートを打設する場合よりも計画数量を少なくして、
余裕をもって打込み、打ち重ねが出来る計画にすることをオススメしますよ。

 

また

スランプが低下するとワーカビリティーが低下すると言われがちですが、
本当のところ相関関係があるのでしょうか?

即答できないあなたはこちらの記事がオススメですよ。

↓ ↓ ↓

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