普段は何気なくやり過ごしている事が、実は良く計算されていた。
という事は意外に良くあるものです。
しかし
それは、何気なくやり過ごしている事の本質を知らないだけで、
一度知ってしまえば、次回からは気になったしまうものです。
今回はそんなお話です。
ある日、
私は鉄筋屋さんに
「ちょっと相談があるのですが時間宜しいですか?」
と突然声をかけられました。
「あの~、2つ上の階なのですが、次の階、その次の階で
主筋がそれぞれ減っていくのですが、次の階は長短交互になりますが、
その次の階ではこの部分がどうしても揃ってしまうのです」
という内容でした。
具体的には
柱の継手がガス圧接の場合は隣り合う主筋を同じ位置で継げないため、
長さを交互に変える必要があるのです。
しかし
主筋の本数が最上階まで変化しなければ、最初に設定した長短の関係を、
同じ長さの鉄筋を継ぎ足せば長短の関係は崩れませんが、
途中でどうしても主筋の本数が減少することによりそれぞれの
主筋の関係が変わっていくのです。
そして
今回は、本数の減り方と今までの関係が詳細は覚えてませんが、
いろいろシミュレーションしても上手く処理出来なかったのです。
最終的に
その上手くいかない部分だけレベル管理を行ってから、
圧接可能な床上500~1500mmの間で、低・中・高の
3種類の高さを用意して何とかしのいだという記憶があります。
その後
現場を歩いているときに、今まで全く気にもしませんでしたが、
隣り合う柱筋の長さが揃っている時は
「あ~、これは次の階でどちらかの柱筋が消えるパターンだな」
と気付くことが圧倒的に増えました。
何事も1度経験しないと、本質が理解出来ずに見逃してしまうことが
意外に多いんだなあ。と感じた出来事でした。
つまり
鉄筋屋さんに対し、良く計算されていると感じる柱の主筋の長さの秘密とは、
ガス圧接で主筋の継手位置をチドリにする場合に上手に長さを合わせることです。
あっ、そうそう!
「意外」といえば過去にこんな記事も書いたので、
良かったら合わせて読んでみてね。
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